Quint Dental Gate 歯科のコミュニケーションサイト

文字サイズ
標準
特大

トピックス


2013年11月14日

第1回日本口腔筋機能療法学会学術大会開催

ログインされますと、関連書籍が表示されます。
会員でない方はこちら
(※関連書籍がないトピックスは表示されません)

 さる11月14日(木)、津田ホール(東京都)において、第1回日本口腔筋機能療法学会学術大会(山口秀晴会長)が「MFTにおける判断のポイントと対応」をメインテーマに開催され、約400名が参集した。本会は口腔筋機能療法に関する意見交換の場として、2002年に「日本口腔筋機能療法研究会」の名称で発足。本年9月5日をもって「日本口腔筋機能療法学会」となり、学会移行後初の学術大会開催となった。

 まず、冒頭行われたシンポジウム「MFTにおける判断のポイントと対応」では、武井良子氏(昭和大歯学部スペシャルニーズ口腔医学講座口腔リハビリテーション科、言語聴覚士)と川端順子氏(カノミ矯正・小児歯科クリニック、歯科衛生士)が登壇し、MFTの適応基準および患者の観察すべきポイントついて、言語聴覚士、歯科衛生士の立場からそれぞれ解説を行った。近年、構音障害をもつ子どもは少なくなく、MFTにより構音障害が消失する例もあるが、あくまでも歯科衛生士がアプローチできるのは構音障害の治療ではなく舌機能の改善であり、言語聴覚士と連携して対応していくことが重要であるとした。

 続いて行われた基調講演では、山口会長(東京都開業)が「MFT研究会の歩みと学会移行の経緯」と題して講演した。日本でのMFT啓発に尽力したWilliam E Zickefoose氏およびJulie Zickefoose氏との交流などを紹介した他、学会への移行はMFTの社会的認知度を高め、多方面での研究活動の支えになること、またより広くMFTを取り入れてもらうためにも、今後ますます多くのエビデンスを集積する必要があることなどを説いた。

 この他、小野卓史氏(医歯大大学院医歯学総合研究科咬合機能矯正学分野)による特別講演「歯亡舌存:多機能器官として舌をみる」や、一般口演、ポスター発表、ラウンドテーブルディスカッションが行われ盛況となった。