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2014年5月29日

第63回日本口腔衛生学会・総会開催

「口腔保健から全身の健康を考える」をテーマに

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 さる5月29日(木)から31日(土)の3日間、熊本県民会館崇城大学ホールおよび熊本市国際交流会館(熊本県)において、第63回日本口腔衛生学会・総会(前野正夫学会長、神原正樹理事長)が「口腔保健から全身の健康を考える」をテーマに開催された。特別講演2題、受賞講演2題、シンポジウム7題、ミニシンポジウム4題、ランチョンセミナー6題、一般演題162題と充実の内容で多数の参加者を集めた。

 「口腔保健から全身の健康を考える」という大会テーマのとおり、口腔と全身疾患のかかわり、口腔を通しての全身健康への寄与をテーマに掲げたセッションが多数開催された。なかでも、花田信弘氏(鶴見大教授)、武内博朗氏(鶴見大臨床教授)の座長のもと行われた「シンポジウム5:口腔の健康に関するエンドポイントの再考」では、誤嚥性肺炎の予防・周術期口腔機能管理など口腔ケアあるいは歯科治療の第一目標が「口腔の健康」ではない事例が増加しているいま、全身的な健康(健康長寿)を見据え「歯科治療でなにをしたいのか」を再考すべき時期がきているとの提言がなされた。

 「特別講演2:新たな視点から歯周病と全身疾患を考える」では落合邦康氏(日大教授)が登壇、口腔は全身の健康に寄与するものであるとし、口腔だけに留まらず全身に目を向けること、他の研究領域との積極的な交流が重要であると述べた。また、「シンポジウム3:全身健康のための口腔保健1」では近年話題になっている歯周病と肥満、糖尿病、メタボリックシンドロームとの関係について、「シンポジウム7:全身健康のための口腔保健2」では熊本県における早産予防、がん患者支援、糖尿病対策における医科歯科連携事業についてシンポジウムが行われ、活発な意見交換がなされた。

 また、熊本県知事である蒲島郁夫氏の「特別講演1:人生は夢」では、同県の営業部長である「くまモン」も登場し、軽快なダンスで会場を大いに沸かせた。

 なお、次期学会は、那須郁夫学会長(日大松戸教授)のもと、2015年5月27日(水)から29日(金)の3日間につくば国際会議場(茨城県)にて開催予定である。