2015年5月17日掲載
イエテボリ大学歯周病学主任教授Tord Berglundh氏、インプラント周囲炎を語り尽くす
DENTSPLY Implants特別講演会開催

人気のある講演会ではしばしば見られる光景であるが、空席は前から埋まっていき間もなく満員となってスタートした。「Peri-implantitis‐diagnosis, prevalence, risk factors and treatment」の講演タイトルでテーマをインプラント周囲炎のみに絞り、その診断、リスクファクター、治療方法について詳説した。まず、天然歯とインプラント周囲組織の違いという基礎的なところから話を始め、インプラント周囲炎と周囲粘膜炎の違い、インプラント周囲炎と歯周病の違いを細胞レベルで示し、定義をはっきりさせてから本題に移った。
構成としては、インプラント周囲炎のリスクファクターである「患者」「歯科医師」「インプラント」の3項目に分け、メインテナンスのモチベーションが低い患者へは安易にインプラント治療をすべきではないこと、治療の成功は歯科医師の知識や診断に大きく左右されること、インプラント表面性状がインプラント周囲炎の進行だけでなく発症にも影響することなどを示した。Berglundh氏は項目ごとに小括を入れ、聴講者の理解度を丁寧に確認しながら講演を進めた。所々にジョークを交えた和やかな雰囲気で、まるでイエテボリ大学で氏の講義を受けているように感じられた。
また、「インプラントの埋入それ自体は補綴の一手法であって、治療と表現すべきではない」という言葉は非常に印象的で、また興味深いことに、現在行われているどの治療法もエビデンスが少ないと話し、感染をコントロールすることが何よりも重要と結んだ。最後に行われた質疑応答における活況が、本会の成功を如実に示していた。