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2017年7月23日

NSK Academy「開業歯科医にこそできる! 食支援につながる訪問歯科のすすめ」開催

日々訪問現場に携わる演者による実践的なノウハウが披露される

 さる7月23日(日)、秋葉原UDX(東京都)において、NSK Academy「開業歯科医にこそできる! 食支援につながる訪問歯科のすすめ ~最期まで患者さんを診るために~」(株式会社ナカニシ主催)が開催され、歯科医師・歯科衛生士80名が参加した。今回は日頃から外来診療と並行して訪問診療に出向いている寺本浩平氏(東京都開業)と佐藤和美氏(寺本内科・歯科クリニック、歯科衛生士)が招聘された。

 前半は寺本氏が登壇。まず氏は、要介護状態になった人々に歯科はほとんど介入できていない一方で、そうした現場でこそ歯科が求められている現状を指摘。そのうえで、単に義歯を調整・作製するだけでは食べることができない患者が増えていることに触れ、歯科による治療(cure)ではなく、食支援(support)の必要性を説いた。次に、食事場面の観察が重要であるとし、そのポイントとして(1)姿勢、(2)食べるもの、(3)食べ方について詳らかにした。また、VE(嚥下内視鏡)、VF(嚥下造影検査)については動画や実演を交えながら示しつつも「まずは治せるところから治して、それでも改善しない時に機能を疑うこと」「検査を実施する際は目的を明確にしてから行うこと」「患者・家族とゴールを共有すること」など、歯科医療者としておさえておかなければいけない考え方を強調した。

 後半は、寺本氏と訪問診療を行っている佐藤氏が「介護現場に広がる歯科衛生士の新たなフィールド ~真に求められる役割と資質とは?~」と題して講演した。まず、歯科衛生士としての患者、他職種とのかかわりかた、連携のしかたについて自らの経験を交えて紹介した。次に、演題にも挙げられた「歯科衛生士の新たなフィールド」として「リスクマネジメント」を提案。歯科衛生士の立場から適切な評価を行うことで、誤嚥性肺炎などの予防にも貢献できることを示した。さらに、専門的口腔ケアにおいては器質的口腔ケアだけでなく機能的口腔ケアも重要であるとし、それぞれについて解説した。参加者には歯科衛生士も多く、佐藤氏から披露されたノウハウはもちろん、患者や他職種に対する細かな配慮などが非常に参考になったようだ。

 講演後、参加者からの質疑応答が行われて閉会となった。このほか、講演会場とは別のスペースでは、ナカニシをはじめとするメーカーによる製品や、佐藤氏が普段訪問診療時に使用しているケアグッズなどが展示され、参加者の注目を集めた。

 なお、本会と同じ内容のセミナーが10月1日(日)に梅田センタービル(大阪府)でも開催される予定である。