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2017年11月18日

(公社)日本口腔インプラント学会 第37回 中国・四国支部学術大会開催

「ライフステージに寄り添うインプラント治療を考える」をテーマに約350名を集め盛会となる

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 さる11月18日(土)、19日(日)の両日、徳島大学大塚講堂(徳島県)において、公益社団法人日本口腔インプラント学会 第37回 中国・四国支部学術大会(友竹偉則大会長、内藤禎人実行委員長、山根 進支部長)が約350名を集めて開催された。

 初日は、まず市民公開講座「インプラントと長いお付き合い」が開かれ、一般の聴講者を50名も集め、濱田賢一氏と藤原奈津美氏(ともに徳島大大学院)が講演した。専門用語を使わない平易な表現でインプラントの仕組みや治療の考え方、さらに材料学にも言及した講演は好評を博し、質疑応答においても積極的に手が挙がり、時間を超過するほど盛り上がりをみせた。

 続いて、専門医教育講座として小久保裕司氏(鶴見大)による「インプラント治療におけるデジタルソリューションの可能性」が行われた。口腔内スキャナーやバーチャル咬合器をはじめ、最新のデジタル化がどこまで進み、インプラント治療はどう変化したのかを示し、歯科医師だけでなく、歯科技工士・歯科衛生士の今後の役割が大きく変化する可能性があると結んだ。

 2日目には今回の目玉となる特別講演「超高齢社会におけるインプラント治療を再考する」で萩原芳幸氏(日大)が登壇した。氏は2025年には65歳以上人口が総人口の40%となり、口腔内にインプラントが存在する要介護者への対応を求められる機会が増加するとし、患者の状態変化に容易に対応できる上部構造の作製と、その適切な時期の見極め、また在宅や施設におけるインプラントの対応についてポイントを絞って解説し、現在のインプラント治療に内包する問題を総体的に論じた。

 午後には「長期経過を見据えたインプラント治療のために」と題したリレーセッションが行われ、石田雄一氏(徳島大病院)、多保 学氏(埼玉県開業)、大山高太郎氏(東京都開業)、梅津清隆氏(東京都開業)が次々と講演し、ライフステージに応じたインプラント治療だけでなく、インプラント周囲炎やインプラント治療計画における残存歯の保存、また骨造成の材料や方法にもテーマを広げ、多角的にインプラントの長期経過症例が語られた。

 なお、第38回 中国・四国支部学術大会はきたる2018年11月に広島県において開催される予定である。