2018年3月18日掲載
「第7回歯内療法症例検討会セミナー/第12回歯内療法症例検討会」開催

歯内療法症例検討会は、吉岡隆知氏(東京都開業)が中心となり、歯内療法症例をさまざまな角度からディスカッションして日常臨床のヒントを得ること、また治療へのモチベーションを維持することを主目的に開催されているもの。
午前は歯内療法の基礎・基本を学びたい歯科医師に向けてのセミナーが併催され、以下の演題・演者で講演が行われた。
「外科的根管治療の適応基準」(高林正行氏、昭和大)
「穿孔への対応」(須藤 享氏、宮城県開業)
「歯種別対応―下顎第一大臼歯―」(坂上 斉氏、東京都開業)
午後の歯内療法症例検討会では、9名の演者が歯内療法をテーマとした症例発表を行い、ディスカッションを行った後、特別講演「エンドと口腔外科的処置」が、口腔外科専門医の高橋雄三氏(東京都開業)を演者に迎え行われた。高橋氏は、歯内療法と口腔外科の相互の主たる関連として、1.肉芽腫性口唇炎(病巣感染)、2.顎骨、上顎洞内まで進展した嚢胞、3.良性線維骨病変、4.歯性上顎洞炎(副鼻腔炎)を挙げ、それぞれの症例を提示し、とくに歯性上顎洞炎の病態や診断、治療の実際を詳説した。
歯科治療が専門分化しつつある昨今、歯内療法の基本から日常臨床の疑問、また他領域との関連まで、1日をとおして幅広く学べる本会の意義は、今後より大きくなることが予想された。