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2020年1月19日

POPS研究会第2回特別例会開催

「歯科で栄養士が活躍するための症例検討会」をテーマに

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 さる1月19日(日)、大阪市内会議室において、POPS研究会第2回特別例会(呉 沢哲代表)が「歯科で栄養士が活躍するための症例検討会」をテーマに開催され、歯科医師、歯科衛生士、管理栄養士らが参加し盛会となった。

 POPS研究会の名称「POPS」とは、Perpetual(永続的な)・Oral(口と)・Physical(全身の)・Slautogenesis(健康増進の医学)の略。 近年、口腔と全身の密接なかかわりを証明するエビデンスが国内外から多数蓄積されてきたなか、口腔と心身の健康習慣がいかに身体に効果をもたらすのか、またその習慣を行動科学的・心理学的に継続できるかについて研究している、「みんなの元気を支える歯科」を考える会である。

 当日はまず、本研究会代表の呉氏(大阪府開業)が「歯科医院での定期健診の重要性と保健指導を行う目的」「保健指導を行う上での経営戦略と将来の展望」と題して登壇。さまざまな疫学データなどを提示しながら、これからの時代に健康増進型歯科医院を構築する重要性について解説した(なお、“健康増進型歯科医院”については、呉氏によるザ・クインテッセンス誌連載〔2019年1月号~6月号〕を参照されたい)。

 つづいて、「歯科治療とともに行う健康指導」と題し、原野晶代氏(歯科衛生士、なかやま歯科)、石川華子氏(管理栄養士、なかやま歯科)が登壇。いかに患者に“気づき”を与えることができるか、また歯科衛生士と管理栄養士がどのように連携をとりながら患者の健康指導を行うかについて、多くの実例を紹介しながら詳細に解説した。

 その後、症例発表1「歯科での健康・栄養相談について―仕組み作りから実践まで―」として、増田智基氏(大阪府開業)と宮本梨央氏(管理栄養士、増田歯科・矯正歯科)が登壇。管理栄養士による健康指導の実際について、取り組み始めて間もないながらもその現状と課題、今後の展望について紹介した。つづく症例発表2「管理栄養士介入前後の保健指導内容」では、大川納穂氏(歯科衛生士、ツインデンタルクリニック)と金山美咲氏(管理栄養士、ツインデンタルクリニック)が登壇し、管理栄養士の存在が患者の行動変容を促した実例などを紹介した。

 最後に、質疑応答およびパネルディスカッションが行われ、会場からも多くの質問が寄せられるなど、熱気に包まれたまま閉幕した。なお、次回の第3回特別例会は、きたる2021年1月24日(日)、大阪を会場に、深井穫博氏(深井保健科学研究所所長)を招聘し開催予定。