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2020年7月12日

CID club 2020 特別セミナー開催

招待演者として宮本泰和氏が登壇

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 さる7月12日(日)、富士ソフトアキバプラザ大ホール(東京都)において、CID club 2020 特別セミナー(CID club主催、高野清史会長、勝山英明理事長)が開催された。

 本会では新型コロナウイルスの影響を受け、会場入り口にはアルコール消毒剤が設置され、会場内では密にならないよう間隔をとって席が設けられるなど、感染対策が行われた。

 開会の挨拶では、勝山英明氏(東京都・神奈川県開業)が登壇。歯科医師はテレワークが難しい職業ではあるが、勉強会などの自己研鑽の場や歯科医師同士のコミュニケーションは、オンライン上でも十分可能であると述べ、ウィズコロナ時代の歯科医師のあり方について自身の考えを示した。

 その後、理事就任講演として田中博子氏(新潟県開業)と佐久間栄氏(東京都開業)が登壇した。田中氏は、2018年に販売され、国内で初めてインプラント治療への使用が認可された顆粒タイプの骨補填材、サイトランス グラニュール(ジーシー)を用いてインプラント治療を行った症例を提示し、その有用性や使用上の注意点などを示した。佐久間氏は、インプラント治療において上部構造にジルコニアを使用した症例を複数提示し、自身の臨床経験と多くの文献を参照したうえで、インプラントの上部構造にはモノリシックジルコニアを使用したほうが補綴的偶発症は減ると述べた。

 午後からは特別講演として、宮本泰和氏(京都府開業)が登壇。「歯周再生療法を成功させるテクニックとストラテジー」と題して講演が行われた。本講演と同じタイトルで、本年6月に発売された書籍『歯周再生療法を成功させるテクニックとストラテジー』(クインテッセンス出版刊)の内容をもとに、まず歯が喪失する5つの原因や歯周組織の構造などを解説。その後、術後から10年以上経過した症例を複数提示し、それらをとおして各フラップデザインの適応症や外科的侵襲の少ない縫合方法など、歯周再生療法を成功に導くための秘訣について詳しく解説された。講演内では、宮本氏自身が行った症例が数多く提示されたが、1つひとつ症例を提示するごとに、その患者との間にあったエピソードについて詳細に語る宮本氏の姿が非常に印象に残った。

 最後に、閉会の挨拶が北條正秋氏(神奈川県開業)によって行われ、入場者の制限はあったものの、盛況のうちに幕を閉じた。