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2020年10月18日

日本臨床歯周病学会関東支部、10月支部教育セミナーLIVEを開催

「始めよう包括的歯周治療~理想的なゴールへ向けて~包括的歯周治療におけるインプラントの役割」をテーマに

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 さる10月18日(日)、オンライン(Doctorbook academyより配信)において、日本臨床歯周病学会関東支部(吉野宏幸支部長)による10月支部教育セミナーLIVE「始めよう包括的歯周治療~理想的なゴールへ向けて~包括的歯周治療におけるインプラントの役割」が開催された。

 まず、関東支部の神山剛史氏(埼玉県開業)による挨拶後、支部長の吉野宏幸氏(埼玉県開業)による開会挨拶が行われた。つづいて両氏の座長のもと、関東支部会員による会員発表3題、特別講演2題が行われた。会員発表の演題、演者を以下に示す。

「咬合の関与が疑われた広汎型重度慢性歯周炎症例」(三上 諭氏、新潟県開業)
「開咬を伴う重度歯周炎患者に対し包括的に対応した一症例」(星野修平氏、東京都開業)
「限局型侵襲性歯周炎に対して歯周治療および側方ガイドの調整で対応した一症例」(長嶋秀和氏、日大)

 3演者とも、炎症と力に対する適切なコントロールを行い良好な結果が得られた症例を提示。その後の質疑応答では、視聴者から寄せられた質問にていねいに答えていた。

 つづいて、特別講演の1人目の演者として根本康子氏(東京都開業)が登壇し、「包括的歯周治療におけるインプラント治療のタイミングとマネージメント」をテーマに講演した。包括的なアプローチを行う際に、再生療法、インプラント治療、矯正治療などをどのタイミングで行うかについて文献とともに自身の症例を提示。治療期間中の患者のQOLを考慮しつつ、治療過程において包括的にマネージメントしていくことは目的とする治療のゴールに到達するために非常に重要であるとまとめた。

 特別講演の2人目の演者として登壇した石川知弘氏(静岡県開業)は「歯周治療におけるインプラント治療、矯正治療の応用」と題し講演。歯周治療におけるインプラントの効果として、咬合支持の増加による残存歯の負担軽減、残存歯の矯正治療における固定源の提供、歯周補綴の回避、メインテナンス期におけるレスキューなどを挙げながら、多数の症例を提示。また、包括的歯周治療において矯正治療とインプラント治療のどちらを先に行うかについて、それぞれのメリット・デメリットを解説した。

 関東支部として初のWebセミナーとなった本会には450名を超える事前登録があるなど関心の高さがうかがえた。なお、日本臨床歯周病学会関東支部はきたる11月15日(日)、柴原孝彦氏(東歯大名誉教授)を講師に迎え、「口腔粘膜は歯科医・歯科衛生士の専門領域―歯科医院で救える命がある―」と題した11月歯科衛生士セミナーLiveを開催予定。詳しくは本会HP(http://www.jacp.biz/knt/hygiene/20201115.html)を参照されたい。