Quint Dental Gate 歯科のコミュニケーションサイト

文字サイズ
標準
特大

トピックス


2021年3月21日

DHスタディグループHygeia第28回勉強会開催

歯科衛生士を生涯の仕事としていくためのエールとアドバイスが送られる

ログインされますと、関連書籍が表示されます。
会員でない方はこちら
(※関連書籍がないトピックスは表示されません)

 さる3月21日(日)、DHスタディグループHygeia第28回勉強会(株式会社Dental Hygeia主催、西依亜矢代表)がオンラインミーティングプログラムのZoomで開催された。「一生DH宣言!“歯科衛生士のキャリアパス”」と題して4名の講師が登壇し、約半数の資格取得者が就業していないという現状をふまえて、歯科衛生士へのエールと、生涯歯科衛生士を続けていくためのアドバイスが送られた。

 まず、築山鉄平氏(福岡県開業)が「人生を影で日向で支える歯科衛生士の未来」と題し、データに基づいて現在の日本の歯科衛生士の概況をまとめ、高い地位を築いているアメリカの歯科衛生士と比較。また、「予防歯科の民主化はまだ起きていないのではないか」と近年の風潮に疑問を呈しつつ、ウェルビーイング的予防歯科医療を目指していくことを提唱。今後の歯科衛生士の可能性の大きさを呼びかけた。

 次に、「人生の総仕上げを輝かせるのはあなた~超高齢社会におけるDHのミッション~」と題し、中尾 祐氏(別府歯科医院訪問診療部)が訪問歯科衛生士の仕事内容とすばらしさについて講演。終末期、ターミナル等と呼ばれている時期を華やかにする(=「人生の総仕上げ」にする)ことが歯科衛生士にではできるとし、そのために生活に入り込み人生に寄り添いながら感染症の予防と食べる支援を行うことが大切だと説いた。

 後半には「人生をつかみ取るための、歯科衛生士という最強の武器」として西依亜矢(株式会社Dental Hygeia代表、歯科衛生士)氏が、「“1万分の1になる”歯科衛生士のディレクション&モチベーション」として鈴木宏樹氏(福岡県勤務)が講演。どちらも自身の体験をもとに、今からビジョンをもって動いていくことの大切さを強調した。

 今回唯一の歯科衛生士である西依氏は、ライフステージによる変化が大きい女性が一生歯科衛生士を続けていくためにはその変化にフレキシブルに対応していくことが不可欠とし、そのためには制限があるなかでも前向きにできることを探し、提案していく積極的な姿勢が求められることを説き、歯科衛生士自身がアピールしていこうと呼びかけた。また鈴木氏は、スキルに限らず得意なことを見つけ、その点においてまずは自院でいちばん、地域でいちばん……と目指していくことで希少性をもった人材になれるとし、得意な分野を掛け合わせる、発信する、スタディグループ等で同じ志の仲間とつながるなど、多くの具体的なアドバイスとともにエールを贈った。

 時間を延長して熱いメッセージが飛び交った本会の様子は、4月1日から8日まで見逃し配信が決定している。