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2021年10月28日

日歯、定例会見を開催

耳鼻咽喉科と歯科との連携、摂食嚥下障害患者に安全で良質な医療の提供へ

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 さる10月28日(木)、歯科医師会館において、日本歯科医師会(以下、日歯、堀 憲郎会長)による定例記者会見が7月以来、約3か月ぶりに対面にて開催された。

 冒頭の挨拶の中で堀会長は、2019年の参院選の比例代表候補者で次点であった自民党の比嘉奈津美氏(元衆議院議員)の繰り上げ当選について言及。比嘉氏の衆議院議員としての実績や人脈を活用し、2040年を見据えた歯科ビジョンの展開をはじめとする歯科医療政策への貢献に期待を寄せた。
 
 次に歯科活性化会議の位置づけと実績についてふれた。歯科活性化会議とは堀会長が初めて就任した際に掲げた事業で、学会、産業界、行政などの識者からなる組織であることを説明した。また、これまでの会議の開催状況や実績、今後の課題について資料をもとに報告するとともに、平成30年度診療報酬改定にて保険収載された口腔機能低下症と口腔機能発達不全症について紹介。最後に本会議の重要事項としてメタルフリー材料の開発、必要な新病名の確立、歯科における検査の充実などを挙げ、今後も議論を深めていきたいとまとめた。

 その後は、柳川忠廣副会長より、「摂食嚥下障害診療における耳鼻咽喉科と歯科との連携」に関する提言について資料をもとに報告がなされた。本提言は、高齢化が進むなか摂食嚥下障害患者が高齢者を中心に増加し、誤嚥性肺炎による死亡率も増加傾向にある社会状況をふまえ、日本耳鼻咽喉科学会(森山 寛理事長)と日歯の両者が協働することで摂食嚥下障害患者に安全で良質な医療の提供を目的としている。なお、摂食嚥下障害の診療ガイドラインの改定が2023年をめどに進められていることにふれ、これまでは医師だけであったガイドライン改定委員の中に歯科医師が2名入ることになり、両者のさらなる連携推進へまた一歩前進した。

 最後に、柳川副会長は新型コロナウイルスの追加接種(3回目)について述べ、接種の実施および体制確保の主体は市区町村であり、歯科医療従事者への接種についてはこれまで同様、市区町村と郡市区歯科医師会の間で調整されると説明し、質問があれば情報提供していきたいとの考えを示した。