2023年9月7日掲載

大学向け歯科健診事業、今後の方針が示される

東京都歯、第212回臨時代議員会を開催

東京都歯、第212回臨時代議員会を開催
 さる9月7日(木)、歯科医師会館において、東京都歯科医師会(以下、東京都歯、井上恵司会長)による第212回臨時代議員会が開催された。

 会場では、北村 晃副会長による開会の辞が述べられた後、役員紹介が行われた。

 井上会長による挨拶では1)東京都民を対象とした無料歯科健診の実施、2)代議員会の質疑のあり方、3)終身会員制度の見直しの検討――以上の3点について言及。なかでも、働く高齢者世代の増加から叫ばれている「人生100年時代」「定年延長」「生涯現役」といった言葉を挙げながら、歯科界でも就業年数が伸びている現状に則した終身会員制度の見直しをはじめとする制度設計について、会員から意見を求める方針が示された。

 続いて、来賓挨拶が行われ、高橋英登氏(日本歯科医師会会長)、石島弘己氏(東京都歯科医師連盟会長)、鈴木 博氏(東京都学校歯科医会会長)3名より会務執行における抱負や報告事項などが述べられた。

 引き続き、第1号議案「代議員会議長および副議長の互選」、第2号議案「予算決算特別委員会委員の選出」、第3号議案「議事運営特別委員会委員の選出」、第4号議案「裁定審議会委員の指名」、第5号議案「選挙管理委員会委員および同補欠委員の指名」の全5議案が上程され、すべての議案が承認された。

 その後の議事報告では、資料をもとに東京都歯会員の現況の説明と会務報告が行われた。また、前回の定時代議員会開催以降に逝去された物故会員に対する黙祷が捧げられた。

 協議では、代議員らより質問や要望が寄せられた。なかでも学校保健法では義務付けられていない大学生の口腔内状況に変化がないかを調べ、かかりつけ歯科医院をもってもらうことを目的する「大学向け歯科健診事業実施について」に関する意見交換がなされた。
 
 なお、代議員会の後に行われた記者会見では、中島孝至専務理事より「大学向け歯科健診事業実施について」に関する補足説明がなされた。中島氏は「東京都歯の政策として始めた大学の歯科健診であるが、まずはエビデンスを収集し、日本歯科医師会を通じて今後国策に取り入れることも視野に入れつつ、国民に対して口腔の健康の重要性について啓発していきたい。まだ手探りの段階ではあるが、大学と協議しながら今後の方針を検討していく予定である」との今後の展望が述べられた。

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