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2009年6月18日

第20回日本老年歯科医学会総会・学術大会開催

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 さる6月19日(金)、20日(土)の両日、パシフィコ横浜(神奈川県)において、第20回日本老年歯科医学会総会・学術大会(山根源之会長)が開催された。第26回日本老年学会総会の1セクションとして開催された本会には、歯科医師、歯科衛生士など歯科医療従事者をはじめ、医師や看護師など多職種の医療関係者が参集した。

 今回は「さわやかな長寿生活を支える口腔機能の役割」をテーマに、特別講演、教育講演、ハンズオンセミナー、口演発表8題、シンポジウム7題、ランチョンセミナー3題で構成された多彩かつ大規模なものとなった。

 初日の午前に行われた特別講演「長寿を目指す医療から、天寿を叶える医療へ~人生を支える在宅医療 出前医療の実践から~」では、大田秀樹氏(医師、医療法人アスムス)が、「キュア(治療)からケア」「根治から緩和」「ソロからチーム」「エビデンスに基づいた医療からナラティブな医療へ」など、医療の拠り所や目指すものが移行している「医療のパラダイムシフト」について述べ、患者や要介護者の生活に寄り添い、人生そのものを支える医療、すなわち在宅・居宅医療が当たり前に存在し受け入れられている社会が求められているとした。

 また、午後のシンポジウム2「認知症の"くち"を考える」では、認知症患者のケアプランや患者の行動を観察・解釈した食事時の工夫など実例を挙げたうえで、認知症に対する理解と解釈、加齢や症状の進行に応じた対応と解決策を講じる必要について指摘された。

 その他の講演でも、多くの実例とともに、高齢者の歯科医療におけるさらなる多職種連携の強化や患者の変化や個性に応じた医療を行うことの必要性が訴えられた。