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2009年9月9日

第51回歯科基礎医学会学術大会・総会開催

若手研究者に門戸を広げた催し多彩

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 さる9月9日(水)から11日(金)にかけ、朱鷺メッセ(新潟県)において、第51回歯科基礎医学会学術大会ならびに総会(前田健康大会長、上西秀則理事長)が、大会テーマに「次世代をめざした歯科基礎医学の発展、そして未来への架け橋」を掲げて盛大に開催され、基礎系大学研究者を中心に3日間をとおして約800名の参加者で賑わいをみせた。

 学術大会は、初日の若手研究者の発表を主体としたサテライトシンポジウム7題を皮切りに、骨代謝や腫瘍、炎症、免疫、歯・歯髄、神経、唾液・唾液腺、薬理作用など、基礎系の各分野に分かれて行われた一般演題(口演)115題、一般演題(ポスター)280題強のほか、特別講演「Immediate-Early Genes as Master Regulators in Cancer and Other Vascular Diseases」(Levon M Khachigian氏、オーストラリア・New South Wales大教授)、ライオン学術賞受賞講演「唾液腺細胞における分化の可塑性と機能回復への応用」(吉垣純子氏、日大松戸)、歯科基礎医学会賞受賞講演5題、日本学術会議主催シンポジウム「人材育成のグローバルアプローチ」(米田俊之座長:第21期日本学術会議会員、上西秀則座長:学会理事長)、味の素株式会社スポンサードシンポジウム「味覚生理研究のフロンティア」(山田好秋座長、新潟大教授)、ミニレクチャー1題、ランチョンセミナー形式の部門別談話会6部屋など、多くの演題が披露された。

 一般演題の多さからもわかるように、若手研究者に門戸を広げた催しも多く、学術賞や学会賞、日本学術会議主催シンポジウム「人材育成のグローバルアプローチ」でも、その傾向が認められた。なかでも、シンポジウムの演者の1人Anthony J Smith氏(イギリス・バーミンガム大)は現在のインパクトファクターの順位をあげて、さらなる研究を奨励していた姿が印象的であった。惜しむらくは、逆に臨床に即した研究は希薄で、基礎と臨床の橋渡し的な企画を要求する声も聞かれたことであろう。