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2010年2月6日

「クワタカレッジ25.」開催

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 さる2月6日(土)、7日(日)の両日、科学技術館サイエンスホール(東京都)において、講演会「クワタカレッジ25.」(クワタカレッジ主催)が開催された。本講演会は、米国でメタルセラミックスの開発に携わり、その後国際的な講演・執筆・教育活動に従事しつづけている桑田正博氏(愛歯技工専門学校校長)が1972年に開講した「クワタカレッジ」の受講生が延べ2,500名に達したことを記念して開催されたもの。会場には歯科医師・歯科技工士あわせて200名あまりの参加者が集い、盛況となった。

 まず初日には、(1)「Opening Remark」(桑田氏、寺川國秀氏〔東京都開業〕)、(2)「審美修復治療と咬合」(山崎長郎氏、東京都開業)、(3)「多数歯欠損におけるインプラント上部構造の素材と設計」(木村健二氏、協和デンタルラボラトリー)、(4)「審美修復のための歯科医師、技工士、患者のコミュニケーションについて」(吉田明彦氏、Gnatos Dental Studio)、(5)「審美歯科治療の考え方と接着」(北原信也氏、東京都開業)、(6)「咬合と顎口腔系の調和」(今井俊広氏、鳥取県開業)の5演題が行われた。翌日に控えた桑田氏の講演テーマ「Dentistry is Occlusion!」と桑田氏のこれまでの教えを意識し、すべての演題が咬合や力、そしてこれに基づく炎症のコントロールや材料選択について言及していた点が印象的であった。

 また、2日目には(1)「Dentistry is Occlusion!」(上述)、(2)「Video Lecture Functional Occlusion: The Three P's」(John Kois氏、米国)、(3)「審美修復治療の成功要件」(茂野啓示氏、京都府開業)、(4)「咬み合せの科学」(渡邉 誠氏、東北大大学院歯学研究科)、(5)「クワタカレッジを受講して学んだこと」(吉永 修氏、熊本県開業)の5演題に加え、Willi Geller氏(Oral Design)、David Gerber氏、Ronald Goldstein氏(ともに米国)からの本会開催を祝うビデオレターが上映された。中でも桑田氏は、氏のこれまでの研究・実践の歴史に加え、「functionally discluded occlusion」の重要性を強調。これまでいわれてきた各種咬合様式の利点・欠点を踏まえ、顎関節および前歯のガイドから臼歯部作業咬頭に患者固有の離開度を与えることが重要であるとした(詳細は来る5月に南カリフォルニア大学で行われるAlex Koper&Bemard Levin記念シンポジウムで発表予定とのこと) 。

 全体を通じ、桑田氏が教え・広めてきたさまざまな知見の集大成となった本講演会。閉会の辞では桑田氏みずからが挨拶し、和やかな雰囲気のうちに閉会した。