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2010年8月8日

GC友の会学術講演会 東京歯科技工講演会開催

デンチャー・レクチャーに170名が参集

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 さる8月8日(日)、東京ステーションコンファレンス・サピアタワー(東京都)において、GC友の会学術講演会(ジーシー主催、中尾 眞代表取締役社長)が約170名の参加者を集めて開催された。本講演会では、田中昌弘氏(LAB QUALITY)、奥森健史氏(デンタルプログレッシブ)の2名が、総義歯・可撤性義歯の製作におけるポイントを講演した。

 まず、田中氏が「情報共有と相互理解」と題して講演を行った。田中氏は講演などを行った際に、「総義歯製作において、まず何をすればいいか分からない。どこを基準にしていいか分からない」という質問を受けることが多いとし、この原因を、歯科医師は技工の経験が少ないために、形のイメージがつかみにくいこと。歯科技工士は模型と生体のギャップを意識していないからではないかとした。そのうえで本講演では、総義歯制作の基礎知識としてさまざまな要因を解説した。

 続いて奥森氏が「デンチャーワーク新時代の機能と構造力学」と題して講演を行った。奥森氏は、自身の症例の独創的な補綴物を披露し、なぜそのような発想になったのかを解説していった。また、時間の経過によって、歯周組織は老化し、補綴物も劣化していくのは当然のこととしたうえで、時間軸を考え、次の一手を考えた補綴物のデザインをしなければならないとした。

 田中氏、奥森氏ともに、単に補綴物を製作するだけでなく、その補綴物を使用する患者のことを考えて臨床を行っているのが実感できる講演会であった。