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2021年10月号掲載

第9回:「寝たきり」を防ぐ骨とお口と栄養の関係

転ん「だら」、ただでは起き「られ」ない高齢者

 老いがもたらす身体機能の低下は、転倒など外傷の契機となる事態を招くことも少なくありません。高齢者の骨折の原因の多くは「転倒」で、大腿骨近位部骨折や脊椎の圧迫骨折など臀部にかかる部位を受傷することが多く、一度骨折すると長期間の安静が必要です。最悪の場合「寝たきり」の原因になることもありますが、その背景には骨粗鬆症による骨の脆弱化があります。
 つまり、高齢者は転ん「だら」、ただでは起き「られ」ないので、できれば避けたいものですね。

日本での骨粗鬆症患者は約1,000万人以上

 骨粗鬆症とは、骨量(骨密度)が減って骨が弱くなる病気です。国内の罹患者数は約1,000万人以上といわれており、高齢化にともなってその数は増加傾向にあります。骨粗鬆症には他の疾患や薬剤が原因で起こる続発性骨粗鬆症もありますが、女性の骨粗鬆症の95%以上、男性の骨粗鬆症の約80%が自然発生的に生じる原発性骨粗鬆症といわれています。
 主な原因の1つはエストロゲン不足で、特に閉経後女性にみられるエストロゲンの急速な減少に起因します。男性の場合、50歳以上ではエストロゲン値は閉経後の女性よりも高いのですが、この値も加齢とともに低下して骨の分解が増え、骨量が急速に減少するため、男女とも加齢によって骨粗鬆症が起こりやすいといえます。

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