がん病院歯科口腔外科 方丈記 2021年9月号掲載 第8回:栄養を支える口腔機能を守る 後で読む サルコペニアを予防しよう 前回、がん患者の栄養不良、特に筋量の減少はがんの予後を悪化させると述べました。骨格筋量の減少は、ほかのさまざまな病態の予後へも悪影響をもつことがわかっています。たとえば、高齢期の骨格筋量減少と筋力もしくは身体機能の低下により定義される「サルコペニア」では、転倒や骨折、フレイルのリスクが高くなります。また、外傷や病気の治療、療養がサルコペニアのきっかけになることもあります。健やかな老い、病からの回復を目指す過程で、このサルコペ... 光永幸代 みつなが・さちよ 神奈川県立がんセンター歯科口腔外科 医長 2004 年、東京医科歯科大学歯学部卒業。東京医科歯科大学歯学部顎顔面外科教室ならびに横浜市立大学顎顔面口腔制御学教室を経て、2014 年4 月より現職。 ※掲載中の情報は紙・誌面掲載時のものです。