政治|2020年9月29日掲載
国民皆歯科健診を実現する会
講師に足利赤十字病院院長の小松本悟氏を招聘

会場では、講師を務めた小松本悟氏(医師、足利赤十字病院院長)による「今後求められる医科歯科連携に向けて」と題する講演が行われた。小松本氏はリハビリテーション科に歯科を設置し、看護師による口腔アセスメントを全入院患者に実施していることや、歯科が介入したことによって、脳卒中患者の肺炎発症率が減少しているデータを供覧。また、退院ならびに転院後も歯科受診が継続できるシステム(登録医)を構築し、地域の歯科医師会と連携していることも紹介した。
さらに、病院経営における医科歯科連携のメリットについても言及。脳卒中で入院した患者にリハビリテーション歯科が介入することによって誤嚥性肺炎の発生率を減少させ、平均在院日数も30日短縮させるなど、医業収益の増収に寄与できることをデータで披露。医科歯科連携が病院経営の視点からも有用であることを強調し、参加者の注目を集めた。
講演後は、参加した国会議員との意見交換が行われ、周術期口腔機能管理をはじめとする診療報酬上のさらなる評価だけでなく、歯科が口腔機能を支えることによる患者満足度の向上(付加価値)をどのように評価していくかなど、積極的な意見が出された。