企業|2025年7月29日掲載
「Minimalismとしてのインプラント治療-超高齢社会における歯科医療の未来-」と題し開催され、400名が参集
株式会社メガジェンジャパン、講演会&ライブオペを開催
さる7月27日(日)、大手町三井ホール(東京都)において、「Minimalismとしてのインプラント治療-超高齢社会における歯科医療の未来-」と題した講演会&ライブオペ(株式会社メガジェンジャパン主催)が開催され、400名が参集し盛会となった。
まず、午前の部では、鈴木玲爾氏(明海大学)が「これからのインプラント治療はどうあるべきか-超高齢化社会におけるインプラント治療とミニマリズム-」と題して登壇。氏は冒頭、現在の歯科医療を取り巻く社会的背景、なかでも少子超高齢化の現状について言及。インプラント治療の考え方も変遷していくなか、これからの歯科医師に求められるものは、高齢者医療の知識、コミュニケーション能力、継続的な教育であるとまとめた。
続いて、中山隆司氏(大阪府開業)が「Minimalismに基づいた前歯部インプラント治療」と題して講演。「Minimalismは、Minimal(ミニマル)+ism(イズム)の造語である」と述べたうえで、Minimalismの利点として、効率的なプロセス、コストの削減、高い患者満足度、リスクの低減の4つを挙げた。そして、Root Membrane Techniqueのポイントについて動画を用いながら実際の臨床例とともに詳しく解説した。
次に、林 揚春氏(東京都開業)が自院からの中継によるライブビューイング方式にて登場。他院にて約10年前に埋入されたインプラントのトラブル症例に対し、専用のバーを用いてインプラントを撤去後、即時にインプラントを埋入しプロビジョナルレストレーションを装着するまでの工程をライブオペとともに解説。会場からは、使用器具やテクニカルなポイントについて随時質問が寄せられ、それに対し林氏は1つひとつていねいに回答した。
午後の部では、有賀正治氏(長野県開業)が「Minimalismに基づいたグラフトレスサイナスリフト」と題して講演。上顎洞底までの距離が短く、骨の高さがない上顎臼歯部に対しワイドショートインプラントを用いてグラフトレスで埋入を行った症例を供覧。「雑誌や講演会などで得た知識を明日からすぐ実践しようとする歯科医師がおられるが、まずはコースなどを受講し、きちんと知識と技術を研鑽したうえで実際の治療に臨んでほしい」と警鐘を鳴らした。
続いて、林氏が2症例目のライブオペを行い、専用のバーを用いてインプラント埋入窩を形成し、ワイドショートインプラントを2本埋入する工程を解説した。1症例目のライブオペ同様、会場からはさまざまな質問が寄せられ、林氏はていねいに回答した。
本講演会最後の演者である新井達哉氏(歯科技工士、有限会社ユーデンタルアート代表取締役)は「Emergence Profile of Implant」と題して登壇。氏は歯科技工士の視点から、前歯部の補綴形態、臼歯部の補綴形態の特徴、そこから導き出されるインプラントの理想的な埋入位置についてわかりやすく解説した。
すべての講演終了後には、ライブオペを終えて会場に駆け付けた林氏を含む演者全員が壇上に上がり、会場の参加者を交えて活発な質疑応答が行われ、終始熱気に包まれた1日となった。