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社会|2021年4月4日掲載

S.O.N.Y-MED(福岡高齢者医療研究会)

五島朋幸氏による特別講演が開催される

「最期まで口から食べられる街づくり」を強調した五島氏。
「最期まで口から食べられる街づくり」を強調した五島氏。
 2月15日(月)、S.O.N.Y-MED(福岡高齢者医療研究会、中尾 祐会長)による2月例会が開催され、歯科医療関係者を中心に約50名が参加した。今回は外部講師として、五島朋幸氏(東京都開業)による特別講演「食べること 生きること~変わるものと変わらないもの~」が行われた。

 五島氏は、訪問歯科診療を1996年から始めるに至ったきっかけや内科医との出会いについてふれるとともに、当時の訪問歯科診療から見えたこととして、口腔ケアが摂食嚥下障害の間接訓練であることや、食べるための機能訓練を広めるために歯科を生活に落とし込むことの大切さについてわかりやすく説明した。

 また、食べることを地域で支えるための具体的な食支援として、2009年より医療職や介護職などで立ち上げた「新宿食支援研究会(新食研)」での活動を紹介。地域で食支援にかかわる支援者を無限につくりだす活動として「見つける(M)」「つなぐ(T)」「結果を出す(K)」そして「広める(H)」(MTK&H)という取り組みについても述べ、それぞれがプロフェッショナルとして「結果を見せて・魅せる」という食支援のあり方について熱く語った。

 その後、本会の新しい取り組みとして、コアメンバーによる症例検討会が行われた。今回は鈴木宏樹氏(福岡県勤務・篠栗病院歯科医長)が「義歯治療による食支援について」をテーマに2症例を供覧し、動画も含めながら要介護高齢者の口腔状態に応じた義歯調整と管理など、食べるにこだわった義歯治療の可能性について解説した。

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