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社会|2021年6月3日掲載

S.O.N.Y-MED(福岡高齢者医療研究会)

菊谷 武氏による特別講演が開催され、盛会となる

本セミナーはオンラインにて開催された。
本セミナーはオンラインにて開催された。
 4月20日(火)、S.O.N.Y-MED(福岡高齢者医療研究会、中尾 祐会長)によるオンラインセミナーが開催され、歯科医療関係者を中心に50名以上が参加した。今回は外部講師として、菊谷 武氏(日本歯科大学教授)による特別講演「人生の総仕上げに立ち会う―最期まで食べるを支える―」が行われた。

 菊谷氏は、人生の最終段階における口腔にみられる問題について言及。非がん患者およびがん患者、残存歯が多い高齢者の誤嚥性肺炎のリスクを増加させないための口腔ケアの重要性、ADL低下にともなう食支援のあり方など、わかりやすく解説した。また、生活者と医療者の双方向の視点に「食べるにこだわる」ための工夫やアプローチ方法について写真や資料を供覧しながら、達成感のある看取りへの手助けに寄与できる食支援のすばらしさについて熱弁をふるい、参加者らの注目を集めた。

 その後、前回に引き続きチャレンジ企画の症例提示が行われ、今回は中尾氏(福岡県勤務)より「薬剤関連顎骨壊死を併発した多発性骨髄腫」に対応した症例が供覧された。中尾氏は、日々の訪問診療現場での取り組みを披露しながら、患者さんの最期まで食べるためのエンド・オブ・ライフケアのあり方や高齢者医療のマインドについて解説した。

 講演後は菊谷氏も交えながらディスカッションが行われた。超高齢社会の日本において患者さんに寄り添う歯科としての位置づけや果たすべき役割など、さまざま意見が出されて盛会となった。

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