2021年8月2日掲載
クインテッセンス出版(株)
村上伸也氏と高山真一氏による第10回Webセミナーが開催

村上氏は、残存歯槽骨由来の骨芽細胞が歯槽骨を再生させるメカニズムを詳説。「リグロス®」の効果について、3壁性、2壁性の骨欠損が骨再生に有利であり、良い治療効果が得られると紹介。また、歯周組織の再生療法の定義に「一度失われたセメント質と歯槽骨が再生し、両者の硬組織がコラーゲンの線維の束で結合すること(線維性の付着の新たな再構築)」を挙げた。
高山氏は冒頭、組織再生の3つのファクターとして「シグナル分子」「幹細胞」「足場」について言及。「シグナル分子」であるFGF-2が「幹細胞」の数を増やす効果や、フィブリン形成、高分子ヒアルロン酸合成を促すことで「足場」の構築に寄与し、組織再生を誘導することを説明。講演後半は、「リグロス®」を使用した7つの症例を臨床データや論文とともに供覧し、プレゼン画面に書き込みを入れながらていねいに解説を行った。
講演後の質疑応答では、村上氏の進行のもと、受講者から寄せられた質問に高山氏が回答し、その回答を受けて村上氏がまとめ・解説を行うなど、同門出身である両者の師弟関係を感じさせる息の合った様子がうかがえた。