社会|2021年9月4日掲載
クインテッセンス出版(株)
長尾龍典氏による第11回Webセミナーが開催

まず長尾氏は、導入として口腔内スキャナーの登場と矯正テクノロジーの進化の歴史を振り返りながら、(Invisalign GO、以下、IGO)を用いた前歯部アライナー矯正について概説。IGOシステムを支える3つの技術に「SmartForce」、「SmartTrack」、「SmartStage」を挙げ、自身のインビザライン治療を回顧的に整理した。
次にIGOの特徴として、「矯正の入口・シンプルな矯正」であると語り、補綴と融合した矯正であることや上下顎6番、7番が動かないことを逆手に取り、顎位の安定する場所として利用する特性からシンプルかつ的確な矯正を可能にするため、一般開業医に相性が良い矯正であることを強調した。
後半では、過去の臨床症例を供覧し、失敗症例も交えながら実際の患者さんを例にIGOの具体的な適応範囲を解説。最後に、「患者さんに満足していただける治療にするには最終ゴールを決め患者さんと共有することが重要」との持論を語った。
講演後の質疑応答では、事前質問も含め多くの質問が寄せられるなか、終了時間を超過してもなお1つひとつていねいに回答するなど、アライナー矯正治療への関心の高さがうかがえた。