社会|2021年9月2日掲載
クインテッセンス出版(株)
小牧令二氏による第12回Webセミナーが開催

まず小牧氏は、超音波スケーラーの概論として生物学的プラーク仮説について言及。口腔内を清掃しても環境が悪ければ一時しのぎにしかならないことから、口腔内環境の改善の必要性を強調した。また歯周病の原因となる炎症をなくすためには、主たる原因であるプラークを取り除くことが必要であることから縁上のプラークコントロールの大切さを訴えた。
次に、歯肉縁下のプラークコントロールを行うにあたり、ハンドキュレットと超音波スケーラーの特徴を解説。99%の細菌性毒素が遊離プラークと付着プラークに存在していることを示す研究を供覧しながら歯周病を治すことが最重要としつつ、治療者の技術による器具の使い分けを推奨した。
最後は、本セミナーのまとめとして、「施術目的の明確化」と「目的に合わせた器具の選択」の2点を強調し、超音波スケーラーとハンドキュレットはどちらも歯周病を治すために不可欠な器具であることを再確認した。
講演後の質疑応答では、終了時間を超過してもなお寄せられる質問にすべて回答するなど、小牧氏の歯周治療にかける強い熱意が感じられる講演となり、盛会となった。