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大学|2024年9月30日掲載

安全なインプラント外科・歯周外科を目指して

大阪歯科大学、歯科医師のためのカダバー・サージカル・トレーニング開催

大阪歯科大学、歯科医師のためのカダバー・サージカル・トレーニング開催

 さる9月28日(土)、29日(日)の両日、大阪歯科大学楠葉キャンパス(大阪府)において、歯科医師のためのカダバー・サージカル・トレーニング~安全なインプラント外科・歯周外科を目指して~(大阪歯科大学解剖学講座主催、JIPI後援、大阪歯科大学黄菊会)が開催された。

 本セミナーは、2012年に日本外科学会と日本解剖学会が合同で公開した「臨床医学の教育及び研究における死体解剖のガイドライン」に沿って開催されており、厚生労働省もこのガイドラインに基づくご遺体を使用した手術手技研修の実施を積極的に支援している。

 事前に上村 守氏(大歯大解剖学講座主任教授)、牧草一人氏(京都府開業)を中心とした講師陣によってご遺体のCTなどの資料採得が行われ、口腔内・顎関節などの診断が資料として参加者に配布された。

 1日目は、表情筋や唾液腺、顎関節の観察が行われた。特に顎関節に関しては外形をノギスで実際に測定、CT上とIOSでスキャンしソフトウェア上で測定した数値に差がないかなどの検証がされた。

 2日目は、インプラント治療で解剖学的に注意すべき部位の解説が行われ、実際に観察、インプラント埋入やサイナスフロアエレベーションなどの実習が行われた。この実習の大きな特徴は、実習中にもご遺体のCT撮影が行われ、講師からのフィードバックを受けることが可能なことである。参加者から講師へインプラント埋入や骨補填材使用のコツなど多くの質問が寄せられた。セミナーの最後には、上村氏から「学問に年齢制限はないので、学び続けて欲しい」と受講生に伝えられ、締めくくられた。

 なお、このセミナーで使用されたご遺体は篤志によってみずから解剖に提供することを無条件・無報酬で申し出られた献体者により大阪歯科大学黄菊会に登録されたものである。

 次回はきたる2025年9月27日(土)、28日(日)の両日に同会場で開催予定である。

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