社会|2026年2月17日掲載

「『治らない』を科学する―治療技術の最適化と新規開発への挑戦―」と題し、八幡祥生氏による特別講演が行われる

第26回歯内療法症例検討会開催

第26回歯内療法症例検討会開催

 さる2月15日(日)、第26回歯内療法症例検討会(株式会社Toppy主催)が、東京科学大学(東京都)において、現地およびWeb配信を併用したハイブリッド形式で開催され、計102名が参加した。

 本会は吉岡隆知氏(東京都開業)を中心に、歯内療法の症例についてさまざまな角度からディスカッションし、日常臨床におけるヒントや治療へのモチベーションを共有することを目的として開催されている。

 午前中は「上顎前歯部へ挑む」をテーマに、「解剖」、「根管治療」、「逆根管治療」、「難症例」の4題の講演が行われた。なかでも「難症例」の演題で講演した馬場 聖氏(昭和医科大学)は、歯根の深部まで及ぶメタルポストの除去と陥入歯の対応方法について詳細に解説した。

 午後には2題の症例発表が行われた。各症例発表の後には、それぞれ3名のパネリストを交えたディスカッションが行われ、さまざまな意見が交わされた。なかでも、元橋崇行氏(静岡県勤務)は「エンド・ペリオ病変に対して保存を試みた3症例」と題し、発表を行い、ディスカッションでは供覧された各症例について“何が病変の原因か?”、“なぜ病変が広がったのか”、“何を治療のゴールとするか”といった議題が設定され、白熱した議論が展開された。

 本検討会の最後には、八幡祥生氏(東京科学大学)が「『治らない』を科学する―治療技術の最適化と新規開発への挑戦―」と題し、特別講演を行った。八幡氏は、自身の研究者としての歩みを振り返りつつ、「根管内バイオフィルム除去」と「難治性根尖性歯周炎」を軸に、現在、氏が行っている研究内容について紹介した。そして、「バイオロジー」、「歯工連携」、「社会実装」をキーワードとして挙げ、工学研究者、企業、そして臨床家など、多角的な協働をとおして“研究と臨床のチカラで新しいエンドを提案する”ことを目指す、と結んだ。

 本検討会において、午前中の講演および症例発表では、歯内療法の専門的な診断,治療方法等を学ぶことができ、ディスカッションによって知見を深められるものとなっていた。さらに、今回の特別講演を、今後、歯内療法がどのように進展するのか考えるきっかけとした参加者も多いと思われる。若手歯科医師にとっては臨床的な課題と向き合い、自身のラーニングカーブを見つめなおす良い機会になったと推察される。

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