企業|2026年3月25日掲載
中島潤子氏が、鼻呼吸と全身および口腔との関連を講演
2025モリタ友の会クリニカルチャー講演会が開催
さる3月20日(金)、株式会社モリタ Dental Plaza Tokyo(東京都)において、2025モリタ友の会 クリニカルチャー講演会(モリタ友の会主催)が開催された。講師に中島潤子氏(長野県開業)を迎え「鼻呼吸が守る口腔と全身の健康~日常診療が楽になり、患者さんに喜ばれる簡単口呼吸改善~」をテーマに講演が行われた。
中島氏は、コロナ禍以降、マスク着用の影響から口呼吸の傾向が高まり、それにともなう全身および口腔の不調も少なくないと指摘。口呼吸により不調を起こす原因には、「身体に取り込める酸素量の減少」「ほこりやウイルスなどを吸い込みやすく、口腔内が乾く」「慢性上咽頭炎を起こしやすい」などがある。慢性上咽頭炎とは上咽頭の慢性的な炎症のことで、上咽頭は免疫の司令塔であることから、この部分に炎症があることで頭痛やめまい、皮膚症状などさまざまな全身の不調に関連していることがいわれている。さらに慢性上咽頭炎では口腔内外に特徴的な症状が現れる。しかし、このような口呼吸と慢性上咽頭炎の関連や全身への影響については、医科・歯科問わず十分に認知されているとはいえない。これらのことから、定期的に口腔を診ている歯科だからこそ口呼吸是正および慢性上咽頭炎に関われるとして、症例をとおして歯科医院での取り組みを供覧した。
具体的には、氏の医院では「あいうべ体操」および「上咽頭ケア」とよばれるセルフケアを患者に指導している。上咽頭ケアとは、就寝中の口呼吸を防止するマウステーピング、12時間おきに行う1日2回の鼻うがい、梅エキスによる上咽頭の洗浄である。これらを患者に実践してもらうためには、まずは患者に口呼吸があることを認識してもらう必要がある。そこで、慢性上咽頭炎の有無を判断するための圧痛点(顔面の特定の部位を指で押した際に、強い痛みを感じる部分)による確認が有効であるとした。本講演では実習も行われ、講師が各受講者の圧痛点を確認した。
講演終了後の質疑応答では、多数の質問が会場内から上がり、受講者の関心の高さがうかがわれた。