社会|2026年6月1日掲載

会員発表および井上敬介氏による講演会が行われる

Women Dentists Club(WDC)総会が開催

Women Dentists Club(WDC)総会が開催

 さる5月30日(土)、5月31日(日)の両日、ビジョンセンター東京虎ノ門(東京都)において、Women Dentists Club(WDC)総会(吉村理恵会長)が開催され、全国から多数の会員が参集した。 

 初日の会員発表では、まずWDC関西支部長の大久保恵子氏(京都府開業)による座長のもと、平栗恵理子氏(埼玉県開業)が「欠損歯を伴う多数歯う蝕の患者の全顎治療」の演題で、歯科恐怖症、麻酔時の迷走神経反射などに対応しつつ、初めて咬合挙上や部分矯正を行った症例を供覧した。続いて、鈴木巴絵氏(東京都勤務)が「はじめての歯周外科手術」と題して、入局1年目の際の歯周外科処置を行った症例を取り上げ、歯周病の診断から基本歯周治療、再生療法までの経過を紹介した。

 次に、山田明子氏(長崎県開業)による座長のもと、橋本 梓氏(奈良県開業)が「食べるを支える―訪問歯科診療の奥深さ―」の演題で、訪問歯科診療におけるパーキンソン病患者の症例から、失った機能を取り戻す医療の重要性を示した。そして、小川直子氏(福岡県開業)が「成長発育期における治療戦略~健全な歯列と口腔機能育成のための早期治療介入~」と題して、混合歯列期などの症例を複数供覧しつつ口腔機能育成および歯列・咬合を含めた形態の両面からの検査・診断を行い、年齢や成長発育段階に応じた正常と異常を正しく見極める必要性を説いた。さらに、小宮あゆみ氏(千葉県開業)は「発達期の食支援~診療所で行ったリハビリテーション~」の演題で、ダウン症候群患者の8年間のリハビリテーションを動画で供覧し、押しつぶしの練習や口唇閉鎖のトレーニングなどを解説した。最後に、WDC名誉会長の林 美穂氏(福岡県開業)より各発表に対して総評が行われた。

 2日目は、講師に井上敬介氏(愛知県開業)を迎え、前半に「歯並びを「予防」!口腔機能からの革命―Root Gear Modelが導く21世紀型予防歯科“ORT”―」、後半には「“くち”から始まる命の物語―母乳育児と舌小帯、そして支えるチームのかたち―」と題して講演が行われた。21世紀の歯科医療において求められているのは対症療法ではなく予防であるとして、不正咬合や口腔機能発達不全症をはじめその状態に至った根本原因を追究し、より上流の原因にアプローチすることが必要であると述べ、その考えを具現化した「Root Gear Model」を紹介した。また、気道の重要性についても触れ、小児睡眠呼吸障害に焦点を当て気道の状態を3Dにして見える化する必要性を説いた。さらに、舌小帯異常と母乳育児および不正咬合の関連性を説き、舌小帯切除から小児矯正まで多様な症例を供覧した。

 なお、次回の総会は、きたる2027年5月29日(土)、5月30日(日)の両日、福岡県において金成雅彦氏(山口県開業)を講師に迎え開催予定である。

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