社会|2026年10月22日掲載

「一生を通じた口の健康管理を考える、生涯にわたる歯科診療」をテーマに

(一社)日本私立歯科大学協会、第17回歯科プレスセミナーを開催

(一社)日本私立歯科大学協会、第17回歯科プレスセミナーを開催

 さる10月21日(水)、第17回歯科プレスセミナー(一般社団法人日本私立歯科大学協会主催、羽村 章会長)が「一生を通じた口の健康管理を考える、生涯にわたる歯科診療」をテーマに、アルカディア市ヶ谷(東京都)の現地およびWeb配信にて開催された。

 本セミナーは、マスメディアを対象に今後の歯科が担う役割の大きさや魅力について講演を行い、国民に情報を広く伝えることを目的として2010年より開催されている。第17回目を迎えた今回は、仲井雪絵氏(神奈川歯科大学歯学部小児歯科学講座教授)が講師として招聘された。

 開会にあたり、羽村会長(日本歯科大学生命歯学部特任教授)が挨拶を行い、続いて藤井一維副会長(日本歯科大学学長)が多数の資料を提示しながら、日本私立歯科大学協会と歯科医師の現状について説明を行った。口腔の健康が全身の健康に関係することが広く周知されてきたことにより、歯科医師の役割が多様化していると述べた。一方で、ニーズの高まる歯科訪問診療への対応不足、歯科医師数の減少や高齢化にともなう歯科医院の地域偏在や継承の問題など、歯科医師を取り巻く現状について詳説した。

 引き続き、仲井氏による基調講演「小児歯科から始まる、一生涯の口腔健康管理」が行われた。氏は、子どもの将来の口腔健康を守るため、妊娠期から始めるう蝕予防の重要性を解説した。また、う蝕の発症には、ミュータンスレンサ球菌(MS菌)の母子伝播や糖の摂取などが関与するため、妊娠期から母親の口腔健康管理に取り組むことで、MS菌の伝播を抑制・遅延させ、小児のう蝕予防につながる研究データを示した。さらに、口腔健康管理は妊娠前からのプレコンセプションケアとして捉え、家族や地域全体で取り組むことが重要であると強調した。

 その後、羽村氏をコーディネーターに、高橋一也氏(大阪歯科大学歯学部教授)、中原悦夫氏(日本歯科大学生命歯学部客員教授)、宇田川信之氏(日本私立歯科大学協会専務理事、松本歯科大学学長)の3名がパネリストとして参加し、「人生100年時代、歯科医療はどう変わるべきか」と題したパネルトークが行われた。基礎研究、歯科教育、高齢者歯科、臨床などの立場から現状報告と意見交換がなされた。

 最後に、パネリスト3名に仲井氏を加えた4名による質疑応答が行われ、本セミナーは「歯科医師は、口腔の健康を通じて患者さんの生命支援や生活支援を行うことのできる幅広い役割があるすばらしい仕事である」というポジティブなメッセージで締めくくられた。

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