2024年10月7日掲載
もっと知りたい! 精神科・神経科と認知症の病院で働くDr.上野の奮闘記(Vol.5)
Vol.5 口腔灼熱症候群とは?
「舌が痛い」は本当に舌痛症?
口の中にはう蝕や歯周炎、歯の破折など原因がはっきりとした痛み以外にもさまざまな痛みが生じることがあります。歯や歯肉以外の口腔粘膜部、特に舌の痛みを訴えて歯科を受診する患者さんが来院したことはありませんか。舌の痛みがある方はすべて「舌痛症」で「原因不明」なのでしょうか?
舌痛症とは、「⼝腔内の器質的原因や各種検査上で、異常は認められないにもかかわらず⾆や⼝唇などに灼熱感が持続する症候群。味覚の異常や⼝腔乾燥感をともなうことが多い」と定義されています(図1)。局所的にも全身的にも原因となる状態や疾患が確認できない慢性の口腔灼熱感は「口腔灼熱症候群:Burning mouth syndrome(BMS)」といいます1。つまり、器質的原因や各検査での異常が認められないと口腔灼熱症候群や舌痛症の診断とはならないのです。