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令和4年度春季学術講演会、CR修復の最新情報を発信

2022年6月号掲載

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同窓会 2022年6月号掲載

令和4年度春季学術講演会、CR修復の最新情報を発信

九州大学歯学部同窓会

CR修復についての講演が展開され盛会となった。
CR修復についての講演が展開され盛会となった。
 4月24日(日)、レソラNTT夢天神ホール(福岡県)において、令和4年度春季学術講演会(九州大学歯学部同窓会主催、久保秀郎会長)が「トップランナーが語るCR修復の最新事情――審美 古いものから新しいものへ」をテーマに開催され、泉 英之氏(滋賀県開業)、泥谷高博氏(福岡県開業)、高橋 登氏(東京都開業)らが登壇した。

 泉氏は「なぜ、CRの色が合わないのか? シェードマッチングの理論と臨床」と題して講演。題目の問いに対し、光源、歯、眼、脳、CRの5要素に分けて分析し、シェードのみでなく明度と透過性のテイキングの必要性を述べ「修復歯の形態・表面性状が第二のシェードである」とまとめた。

 泥谷氏は「自然感のある前歯部CR修復 色合わせを中心に再考する」と題して講演。氏が提唱する、歯頚部・歯の中心部の色により判断する5パターンのシェードの組み合わせを用いてCR修復した症例を解説した。また、ユニバーサルシェードCR「オムニクロマ」(トクヤマデンタル社)を用いて修復した症例を披露するとともに、捻転している歯のCR修復の自然感を出すのが難しい点や、仕上げの形態修正・研磨が重要な点を述べた。

 最後に高橋氏が「予知性の高いCR充填について」と題して講演。臼歯部のCR修復では、咬合面の厚いエナメル質および、残存咬頭歯質の幅の確保が予知性に大きくかかわると述べた。

 その後は、CR修復で自然感を得るための中切歯の基礎的な解剖を示し、ラインアングルの形状やコンタクトの唇舌的な位置などを解説した。