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2014年3月16日

ウエルテック株式会社主催講演会開催

「コンプリート・ペリオ ~求められる知・技・心~」をテーマに

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 さる3月16日(日)、津田ホール(東京都)において、ウエルテック株式会社主催セミナーが「コンプリート・ペリオ~求められる知・技・心~」をテーマに開催された。本セミナーは、コラボレーションセミナーとして、安生朝子氏(歯科衛生士・(株)ジョルノ代表、藤橋歯科医院)、山本浩正氏(大阪府開業、PEC主宰)を講師に招聘。歯科衛生士、歯科医師を中心に428名が参集した。

 第一部では、安生氏が「メインテナンスにおけるトータルマネジメント これからの歯科衛生士に求められるもの」と題して登壇。氏はまず、歯周治療の基本として、歯周組織を正しく検査し、状態を正しく評価できること、プラークコントロールの重要性を患者に伝えられることの重要性などを挙げた。また、歯周病患者は長期にわたってメインテナンスでかかわることが前提であるとし、歯周病に関して診ていけばいいというものではないこと、ドライマウスや睡眠時無呼吸症候群などの全身と関連する疾患をはじめ、生活の変化によって生じる酸蝕、噛みしめによる骨隆起、ストレスからくるTCHなどの知識ももっている必要があるとした。さらに超高齢社会に突入している現在、義歯装着患者の誤嚥性肺炎を防ぐために、歯科衛生士が義歯のメインテンナンスを行える能力も不可欠とした。患者に長期間寄り添い、支えていこうとする氏の姿勢がうかがえる講演となった。

 第二部では、山本氏が「ペリオレボリューション 歯科衛生士と築く院内システム」と題し登壇。氏はまず、歯周治療、メインテンナンスにおいて、患者さんを客観的に評価できるシステムが重要であることを強調。客観的に評価できるシステムとして口腔内写真、エックス線写真、プロービング検査などを挙げ、患者の状態を追うことができるシステムを整えることで適切な歯周治療、メインテナンスが可能になるとした。また、適切な治療・メインテナンスを行うためには、超音波スケーラー、ハンドスケーラーによるスケーリング、歯周外科など、患者の状態に合わせた治療を行えるシステムを整える必要があるとした。さらに、長期にわたって通院してもらう必要のある歯周病患者に、快く通院してもらうためには、インテリア、照明、音楽などの医院環境を整えることに加え、患者に不快を与えないために患者の「痛み」と「言葉」に敏感になる必要があるとし、技術とともに、患者を思いやり、配慮できる「気づきの力」を高めることが重要であると結んだ。

 第三部では、安生氏、山本氏がそれぞれ登壇。事前に寄せられていた質問に両氏がディスカッション形式で答えていった。メインテナンスの継続、モチベーションアップの方法から、ストレス発散の方法まで多数の質問が寄せられ、参加者は最後まで熱心に聞き入っていた。