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2015年9月13日

日本小児歯科学会関東地方会 第30回記念大会・総会開催

「グローバルな小児歯科を目指して! ―他職者の心にふれ、子どもに活かそう―」をメインテーマに

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 さる9月13日(日)、シェーンバッハ・サボー(東京都)において、日本小児歯科学会関東地方会第30回記念大会・総会(早川 龍大会会長)が「グローバルな小児歯科を目指して! ―他職者の心にふれ、子どもに活かそう―」をメインテーマに開催された。

 教育講演「歯は口ほどに物を言い―口の中に映る家族の風景―」では、臨床心理士の秋山邦久氏(常磐大大学院教授、(株)越谷心理支援センター代表取締役社長)が登壇し、現代家族が抱えるさまざまな問題や児童虐待の現状、児童虐待の早期発見の重要性等について講演した。秋山氏は、児童虐待を発見するうえでは医療者として虐待に関して「専門的想像力」をもつことと、親や家族についての固定観念を捨て広い視野をもつことが必要であるとし、また普段から他職者と交流をもち、虐待を疑うケースを発見した際に相談できる相手をもつことが重要であると強調した。

 午後に行われたシンポジウム「子どもの成長発育と健康」では、小児科医の塙 佳生氏(東京小児科医会副会長)と辻 祐一郎氏(日本小児科医会理事、池上総合病院小児科科長)が登壇し、小児科医として「子どもの健康」というものをどう考え、また普段の臨床でどのように子どもや保護者と接しているか等について講演した。辻氏の講演では、答えに苦慮した保護者からの歯に関する質問を紹介し、会場の歯科医師がそれに答えるという一場面もあり、同じ小児の健康に携わる者として情報交換・協働していくことが確認された。

 その他にも室伏きみ子氏(お茶の水女子大学長)による特別講演「子連れ留学と研究生活~医薬品・化粧品・抗ストレス食品の開発」、テレビ等でも活躍している脳科学者の澤口俊之氏(人間性脳科学研究所所長、武蔵野学院大大学院教授)による記念講演「子どもの脳と食育」、若き研究者の集い、ポスター発表等が行われた。

 記念すべき30回目の大会に相応しく、多くの参加者が詰めかけ、盛況であった。