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トピックス


2007年7月28日

OJ 2007年度 年次ミーティング

「より確実なインプラント治療を求めて ~待時埋入と即時埋入の適応を考える~」

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 さる7月28日(土)、29日(日)の2日間、ニッショーホール(日本消防会館、東京都)にて、オッセオインテグレイション・スタディクラブ・オブ・ジャパン(以下、OJ、木原敏裕会長)2007年度年次ミーティングが「より確実なインプラント治療を求めて~待時埋入と即時埋入の適応を考える~」をテーマに、420名の聴衆を集め盛大に開催された。本会は「スタディグループやインプラントシステムの垣根を越えて、もっと広い視野でインプラント治療を発展させ、日本から世界に向けて羽ばたく歯科医を育てられるような環境を作ること」をコンセプトに発足し、今年で活動6年目を迎える。
 1日目の午前は、2月開催のOJミッドウィンターミーティングで選出された演者による会員発表が行われ、市岡千春氏(北海道開業)、植田晋矢氏(群馬県開業)、大谷 昌氏(大阪府開業)、殿塚量平氏(東京都開業)、成瀬啓一氏(山形県開業)、山羽 徹氏(大阪府開業)が登壇した。各演者は、2月に行った発表の内容をさらにブラッシュアップさせた講演を展開し、聴講者と活発な質疑応答を行うなど、会場を盛り上げた。
 午後は、シンポジウム1として、武田孝之氏が「補綴主導型から患者中心のインプラント治療を目指して」、奥田裕司氏(大阪府開業)が「歯槽堤欠損の予防~抜歯部位のマネージメント」、三好敬三氏が「グラフトレスコンセプト」をテーマにそれぞれ講演を行った。
 2日目の午前は、シンポジウム2として、上田秀朗氏(福岡県開業)が「インプラントを基盤とした包括歯科臨床~より確実なインプラント治療を求めて~」、岡田隆夫氏(大阪府開業)が「自らの1,000本から学ぶ即時荷重インプラント成功のプロトコール」、森田耕造氏(大阪府開業)が「サイナスフロアーエレベーション~即時か待時か~」をテーマにそれぞれ講演を行った。
 午後は、シンポジウム3として、水上哲也氏(福岡県開業)が「GBRの再考と即時埋入」、石川知弘氏(静岡県開業)が「Immediate Placement or Delayed Placement?」、林 揚春氏(東京都開業)が「患者の微笑みを求めて~抜歯即時埋入インプラントの有効性~」をテーマにそれぞれ講演を行った。
 3つのシンポジウムにおいては、座長を務めた木原会長のもと、質疑応答を兼ねたディスカッションがそれぞれ設けられた。そこでは、本会のサブテーマに掲げられている待時埋入/即時埋入を始めとして、抜歯基準、抜歯時期、フラップ/フラップレス、荷重時期、硬・軟組織造成、抜歯窩の温存など、インプラント治療に関する広範なテーマが取り上げられた。互いが推奨する術式や治療計画について、演者どうしが忌憚なく質問をし合い、時には聴講者を巻き込んだ議論に発展するなど、会場は終始熱気に包まれた。
 一方で、各演者によって多様な術式が提示・推奨され、意見交換がなされることにとどまらず、今後は若手の指標となるべき確固たる方向性を明示し、日本のインプラント治療をさらに牽引していってほしいとの声が会場から投げかけられるなど、本会へ寄せられる期待の高さが伺われる2日間となった。
 また、昨年に引き続き、歯科技工士セッション、歯科衛生士セッションも併せて開催され、それぞれ会場に立ち見が出るほどの盛況ぶりを見せていた。