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2021年8月19日

3Shape社が口腔内スキャナーに関するWebセミナー第2弾を開催

口腔内スキャナーの多目的な活用法を紹介

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 さる8月19日(木)、口腔内スキャナーに関するWebセミナーが、3Shape社の主催で開催され、「TRIOS4を用いた新しい検査とコンサルテーション~う蝕検知機能の活用法から院内環境整備まで~」と題して、丸尾勝一郎氏(東京都開業)が講演を行った。

 本Webセミナーは、前月に窪田 努氏(京都府開業)を演者に開催されたWebセミナーの第2弾に相当するもの。窪田氏の講演が主に光学印象採得時の技術的な勘どころに焦点を当てていたのに対して、丸尾氏は「患者体験」をキーワードとし、スキャン画像の患者説明ツールとしての活用など、口腔内スキャナー導入が歯科医院や歯科治療全般にもたらす種々のメリットなどについて解説した。

 特に患者説明としては、従来使用されてきた口腔内写真やデンタルX線などと比較して、口腔内スキャナーはより早く、簡単に画像化することが可能で、さらに三次元による口腔内画像は、患者の視覚的理解もより得られやすいことを臨床実感として語った。

 また、講演タイトルにある3Shape社の最新機種「TRIOS4」に搭載されたう蝕検知機能に関しては、スキャニング時に歯の表面的な細菌の集積を検知するものであるため、これでう蝕の確定診断ができるものではなく、現時点ではう蝕の大まかなスクリーニングとして活用すべきであるとした。さらに、TRIOS4の導入コストや、デジタルデバイスとして院内インフラにどう取り込むかや、歯科医院内で歯科技工物を製作したいと考えた場合のミリングマシンの選択肢などについても解説した。

 今回の丸尾氏、また前回の窪田氏の講演をとおして、口腔内スキャナーは単なる印象採得機器ではなく、これに搭載された付加機能や術者のアイデアで歯科医院内の臨床システムそのものを活性化させることができる、多目的に活用できる機器であることが示唆された。また、口腔内スキャナーに関する講演が、その「導入」を主とした紹介的内容から、「どう使いこなすか」という実際的な話題に移行しつつあることが感じられ、今後、これまでにも増して口腔内スキャナーが一般化していくであろうことが予想された。