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2022年3月1日

WHITE CROSS、小野高裕氏のWebセミナーを配信

「高齢者の咀嚼・嚥下機能を改善するために―義歯治療のポイントとは?―」をテーマに

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 3月1日(火)現在、歯科医師向け情報サイトWHITE CROSS(赤司征大代表取締役)は、小野高裕氏(新潟大教授)による「高齢者の咀嚼・嚥下機能を改善するために―義歯治療のポイントとは?―」と題したWebセミナーを配信している。

 小野氏はリハビリ治療における歯科医師の役割について、リハビリテーション医・本多知行氏の言葉を引用し、「歯科医師は、歯の治療だけではなく準備期・口腔期のプロとしての自覚をもつ必要があり、リハビリテーション的観点をもつとともに、嚥下障害患者の発見窓口になり、さらには摂食機能療法も担えるようになるべき」と述べた。

 そのうえで、歯科治療での義歯製作は、リハビリテーションのアプローチのなかで代償の役割を果たしており、臼歯部の咬合支持を失った患者や、無歯顎の患者の食塊形成機能の向上に大きな効果があると、動画も用いて説明した。

 また、診療室に来院できるような健康な高齢者は、通常の義歯を製作することで正常な咀嚼と嚥下ができるが、舌の機能が低下した患者などには舌接触補助床(PAP)を製作するのが咀嚼・嚥下機能の向上に有効な場合があると述べた。

 最後に、PAPを普及させるためには、診断・適用基準の明確化、製作・調整方法の標準化、治療効果に関するエビデンスの強化、医科歯科間での双方向の情報交換、保険医療における算定基準の改善などが、今後の課題であると提案をし、Webセミナーは終了となった。