さる4月10日（日）、日本臨床歯科学会名古屋支部2022年度第1回例会（榊原　亨支部長）が、栄ガスビル（愛知県）とWeb配信によるハイブリッド形式にて開催された。新執行部となり初の例会となった今回、まず新支部長の榊原氏（愛知県開業）が挨拶に立ち、今後のスローガンとして「強い名古屋SJCD」を掲げた。「そのためには、個人個人がしっかり地に足をつけて、レベルアップを図ることが大切。こんな時代だからこそ、基本に戻って勉強することが重要」と述べるなど、今後の本会活動に対する熱い思いを語った。その後、新執行部のメンバーが登壇し、それぞれが目標などを示した。

　その後、賛助会員企業から製品紹介などが行われ、つづいて阿部公成氏（愛知県開業）による講演「左側臼歯部早期接触による顎位変位を伴う骨格性Ⅱ級の咬合再構成治療」が行われた。阿部氏は、さまざまな資料採取に基づき、症例を「審美障害、咬合崩壊を起こした顕在性病的咬合」と診断した後、模型やCT画像、セファロ写真などから得られたデータをデジタル上でシミュレーションし治療計画を立案。インプラント治療、矯正治療、クラウンレングスニング、補綴治療といったさまざまな治療オプションを用いて咬合再構成を行った症例を供覧した。講演後には、阿部氏に対して会員からコメントやアドバイスが送られた。
　
　なお、きたる2024年には名古屋支部主催による日本臨床歯科学会合同例会の開催が予定されている。本会の新たな展開に期待したい。