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2022年4月21日

日歯、定例会見を開催

歯科用貴金属価格の5月緊急改定を評価

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 さる4月21日(木)、歯科医師会館において、日本歯科医師会(以下、日歯、堀 憲郎会長)による定例記者会見が開催された。

 冒頭の挨拶の中で堀会長は、話題となっている金銀パラジウム合金の高騰にふれ、安定供給のための対策を早急に進める必要のある物資として、5月に歯科用貴金属価格の改定が緊急で行われる旨を報告した。令和4年度診療報酬改定により、変動幅にかかわらず素材価格に応じて年4回の価格改定に改められ、より直近の価格が反映されることとなり「医療機関としても一定の安心感につながるもの」と本改定を評価した。また、市場価格に極端に左右されることのない代替材料の開発についても引き続き取り組む姿勢が示された。

 続いて、柳川忠廣副会長より、きたる5月19日に開催予定の「2040年を見据えた歯科ビジョン フォローアップ会議」について概要説明がなされた。本会議は、「2040年を見据えた歯科ビジョン」の今後の展開に関して、ビジョンの5つの柱からなる18項目について一定の成果が示された、もしくは一通り課題が整理された6つの項目の体系的な事業計画や予算案について意見交換を行うことを目的として開催される。また、歯科医師によるワクチン接種について言及し、2月以降3回目の接種が本格化し3月の実績が2月を上回ったことが報告された。

 その後、山本秀樹常務理事より、「健やかな子育て支援のチェックリストについて」説明がなされた。近年、乳幼児から小学生までの幅広い年代で児童虐待の事例が報告されていることを受け、歯科界の対応として「2040年を見据えた歯科ビジョン」の具体的な取り組みの1つとして日歯をはじめ日本学校歯科医会や有識者を交え議論行い、2025年を目標に早期発見のための児童虐待診断用アセスメントシートの開発を進めている。

 最後に、佐藤 保副会長より公益財団法人8020推進財団による調査研究事業『職域等で活用するための歯科口腔保健エビデンス集2021年度版』について解説がなされた。本エビデンス集は、職域などでの歯科口腔保健推進に関連する制度や研究事業、論文等を収集し制作されたものであり、「エビデンスのまとまった資料としてわかりやすい」と好評であることもあわせて報告された。