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2009年8月30日

第6回DHサミット開催

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 さる8月30日(日)、新日本製鐵代々木研修センター(東京都)において、第6回DHサミット(小林明子代表、村上恵子コーディネーター)が、35名の参加のもと開催された。本会は、歯科衛生士に必要な基礎学問を徹底的に学ぶこと、また症例報告を積極的に行うことで、基礎やエビデンスに基づいた臨床ができるようになることを主な目的としているが、今回は、4名の歯科衛生士による質問症例が発表されたほか、エックス線写真の読影や、ピンクリボン運動に関する話題も提供され、バラエティに富んだ内容となった。

 症例発表おいては、小児への対応、フッ化物、粘膜疾患、侵襲歯周炎に関する疑問や悩みが提示され、それに対し経験豊富な歯科衛生士が応えるという形で進められた。意識付けの難しい小児と家族への対応について述べた鈴木彩香氏(小林歯科医院)に対しては、小森朋栄氏(フリーランス)より、患者さんの生活習慣や食生活を踏まえ、寄り添いながら関心を引き出すことの必要性が述べられた。また、フッ化物に関してはその分野に精通する薄井由枝氏によるミニ講座が設けられ、フッ化物の作用機序や応用法について、実践的なアドバイスがなされた。

 みずからの乳がん体験から得た「キャンサーギフト」について語った溝口綾子氏(フリーランス)の講演は、医療者として患者さんの健康を支えていくには、まず自分を大切にすることがいかに重要かを感じさせる感動的な内容であった。

 エックス線写真の読影では、高橋敏浩氏と高橋圭一氏(ともに東京都開業)が登壇し、20年に及ぶ長期症例を、エックス線写真のみで紹介した。エックス線写真の読影というと、特定の一部分のみに目を向けがちだが、氏らは、より大きな視点で口腔内全体を捉える必要性を説いた。また、それによって将来口腔がどう変化していくのかを予測する目を養うことにつながるとし、終了後の参加者の顔からは本会がいかに充実したものであったかがうかがえた。