2021年7月号掲載
第6回:研究倫理と研究計画書の作成について
研究に「倫理」が必要である理由
『白い巨塔』という小説やテレビドラマをご存じでしょうか。私は俳優・唐沢寿明さんが財前五郎役を演じた2003年放送のドラマがいちばん好きで、その中でも財前がポーランドにあるアウシュビッツを見学するシーンがたいへん印象的でした。当時、歯学部生であった私は、ここは必ず訪問しなくてはならないと思い、卒業旅行で訪問しました(図1)。アウシュビッツを訪れるときは、ぜひ近くにある“第2アウシュビッツ”といわれる「ビルケナウ収容所」まで訪問されることをお勧めいたします(図2)。
さて、ナチス・ドイツで行われた強制収容所の囚人における人体実験は有名です。医学研究の名のもと、戦時中には日本をはじめアメリカなどさまざまな国で人体実験が行われてきました。戦争という非常事態では人間の尊厳を守り抜くことは困難であり、非人道的な悲劇が散見されてきました。このような過ちを繰り返さないよう、平時からしっかりとした倫理感や研究の仕組みが医学研究には必要です。私は「人体実験なんて私は関係ない」という他人事ではなく「もしかしたら加害者になってしまうかも……」という緊張感が医学研究に必要ではないかと思っています。
『白い巨塔』という小説やテレビドラマをご存じでしょうか。私は俳優・唐沢寿明さんが財前五郎役を演じた2003年放送のドラマがいちばん好きで、その中でも財前がポーランドにあるアウシュビッツを見学するシーンがたいへん印象的でした。当時、歯学部生であった私は、ここは必ず訪問しなくてはならないと思い、卒業旅行で訪問しました(図1)。アウシュビッツを訪れるときは、ぜひ近くにある“第2アウシュビッツ”といわれる「ビルケナウ収容所」まで訪問されることをお勧めいたします(図2)。
さて、ナチス・ドイツで行われた強制収容所の囚人における人体実験は有名です。医学研究の名のもと、戦時中には日本をはじめアメリカなどさまざまな国で人体実験が行われてきました。戦争という非常事態では人間の尊厳を守り抜くことは困難であり、非人道的な悲劇が散見されてきました。このような過ちを繰り返さないよう、平時からしっかりとした倫理感や研究の仕組みが医学研究には必要です。私は「人体実験なんて私は関係ない」という他人事ではなく「もしかしたら加害者になってしまうかも……」という緊張感が医学研究に必要ではないかと思っています。