2026年10月号掲載
第21回 人生の最期における歯科の必要性を考える(前編)
※本記事は、「新聞クイント 2026年11月号」より抜粋して掲載。
歯科は人生の最期に寄り添えているか
「終末期医療」という言葉は、現在では「人生の最終段階における医療」という表現に改められた。死に着目するのではなく、最期まで尊厳を尊重した人間の生き方に着目して最適な医療・ケアを提供するという理念に基づいている。
少子高齢化が進むなか、私たち歯科医療従事者も歳を重ね、平均年齢が高くなっている。そのなかで祖父母、親の介護や死別という経験も増えてくる。近しい人の最期の口を経験した皆さんはどのように感じただろう。誤嚥するからと十分なケアができなかったり、経管栄養となって口から味わうことができずに見送ったり、そのような経験から歯科は人生の最期に寄り添えていないことなど、まだまだ歯科のやるべき仕事がたくさんあるのだと考えさせられたのではないだろうか。