2017年4月2日掲載
自分自身がめざす歯科衛生士像を考える会に
第1回歯科衛生士サミットin京都開催

本会は歯科衛生士における人材不足や高い離職率が問題とされるなか、歯科衛生士にはさまざまな可能性があることを知ってもらい、自分自身がめざす歯科衛生士像を考えてほしいという主旨のもと企画された。各方面で活躍している歯科衛生士ら6名が登壇し、座長である塩見信行氏(大阪府開業)の進行のもと、日々の業務をどのような想いで行っているかが語られた。以下にテーマおよび演者を示す。
・「診療業務を円滑にするためのコンサルテーション~患者と歯科医療者の真の相互理解とは~」(鈴木誓子氏、カリスマTC養成スクール学長)
・「ホワイトニング最前線~自分への自信を築き、輝く歯科衛生士を目指すために~」(辻紗耶加氏、株式会社Beaute代表)
・「歯科衛生士として歯周組織とどう向き合うのか?~こんな歯肉退縮に出会ったら~」(佐藤令菜氏、フリーランス歯科衛生士)
・「普通の衛生士から会社代表に~患者自らメインテナンスに来院させることを強みとする衛生士になって~」(黒川 綾氏、スタディグループ+α代表)
・「インプラント治療におけるトータルマネジメント~インプラントメンテナンスを成功させるためのメソッド~」(丸橋理沙氏、フリーランス歯科衛生士)
・「明日に繋がる仕事にするために~これからの歯科衛生士育成を考える~」(濱田智恵子氏、株式会社Tomorrow Link代表取締役)
また、特別講演として、午前中に杉元敬弘氏(京都府開業)が「衛生士が知っておきたい咬合の基礎知識~いま診ている患者さんの機能異常を見つけるために~」と題し、登壇。補綴物の不適合と全身の健康状態の関連性を示し、歯科衛生士は患者との会話から危険信号を見逃さないでほしいと言及。患者に口の開け閉めをしてもらうことで、簡単に咬合機能異常がチェックできること、さらに、ストレッチによる改善法も合わせて紹介した。
午後には牧草一人氏(京都府開業)が「現代における歯周病専門医が考える歯周病治療の実際~歯科衛生士との良好な連携を目指して~」と題し、歯周病治療において歯科衛生士の存在が重要であることを述べた。治療後の状態維持のためには、患者の協力も不可欠であるとし、それには日ごろの診療で患者のことをよく把握している歯科衛生士が、補綴物作成の前段階から、歯科医師や歯科技工士と連携し、提案していくべきであると訴えた。
最後のディスカッションでは会場内アンケートで寄せられた質問に各演者がていねいに答え、盛況のうちに閉会となった。