社会|2025年7月11日掲載
石川 亮氏、南 昌宏氏、福西一浩氏が「歯の保存にこだわる歯内療法・歯周治療~5-Dコンセンサス~」をテーマにWeb講演
クインテッセンス出版株式会社、第74回WEBINAR(前編)を開催

さる7月9日(水)、石川 亮氏(兵庫県開業)、南 昌宏氏、福西一浩氏(ともに大阪府開業)によるWEBINAR #74「歯の保存にこだわる歯内療法・歯周治療~5-Dコンセンサス~」(クインテッセンス出版主催、北峯康充代表取締役社長)が開催された。
本セミナーは、演者らの共同執筆による著書『5-Dコンセンサス 歯の保存にこだわる~これまでの軌跡と次世代へのメッセージ~』の内容をベースに行われた。なお、本セミナーは、きたる7月30日(水)開催のセミナーとセットとなっており、今回はその前編にあたる。
まず石川氏が、「エンド・ペリオ病変への対応」と題して講演。エンド・ペリオ病変の診断において半世紀以上も引用されているSimonの分類について、その利点と限界を言及したうえで、氏が考案したエンド・ペリオ病変に対する治療フローチャートを紹介。その後、エンド・ペリオ病変の症例をいくつか供覧し、実際の治療のポイントを解説した。
次に、南氏が「Periodontal microsurgery」と題して講演。冒頭、ペリオドンタルマイクロサージェリーの第一人者といわれる故・Dennis Shanelec氏との出会いなどを紹介。その後、氏から学んだ考え方やテクニックに基づいた、マイクロスコープを用いた繊細な手技の数々を写真・動画で解説した。「マイクロスコープとは、診断や治療中の各ステップで拡大を通じてミスを発見し、それに逐次修正を加えるディスジョンメーキングのためのツールであり、そのことにより治療精度も自然に高まるものである」とまとめた。
続いて、福西氏が「難治性根尖性歯周炎」と題して講演。生物学的理由により治らない「難治性根尖性歯周炎」と、物理的理由により治せない「難症例」の違いについて解説したうえで、難症例化させてしまうさまざまな原因について言及。なかでも穿孔を中心に、氏が考案した穿孔の状態による分類と、それに応じた症例を多数供覧した。最後は、「本書は、歯内療法、歯周治療、エンド・ペリオ、再生療法などについて解説し、“歯の保存にこだわる”をテーマとした書籍であり、ぜひ多くの方に読んでいただきたい」と視聴者にメッセージを送り、締めくくった。
なお、WEBINAR #74の後編は、きたる7月30日(水)に、船登彰芳氏(石川県開業)、北島 一氏、石川知弘氏(ともに静岡県開業)を招聘し、切除療法、歯周形成外科、歯周組織再生療法などをテーマに開催予定となっている。
また、次回のWEBINAR #75は、きたる7月15日(火)、加治初彦氏(東京都開業)を招聘し「LOT? 一般臨床を補完する矯正治療」を題して講演予定。今回の振り返り配信、次回WEBINARのお申し込みはいずれもこちらから。