2019年5月19日掲載
歯科衛生士が読影について学ぶ貴重な機会に
DHスタディグループKOKO、2019特別講演“春”を開催

午前は、まず復習を兼ねて、デンタルエックス線写真やパノラマエックス線写真の撮影方法を再確認するところから始まった。次に、それぞれの正常像の特徴や、見落としが生じやすいNG例について紹介された。その後、過剰歯や先天性欠損、形成不全などの異常像についても解説。特に、歯周炎については歯槽硬線の連続性に着目することで、炎症の状態を判断できるといったポイントが紹介され、参加者の注目を集めた。
午後は、氏が特に専門とするCTに焦点が置かれ、正常像の特徴や3D画像が形成されるメカニズム、CT画像から得られる顎骨病変や上顎洞病変など、歯科衛生士にとっては普段あまり聴く機会のない知識について解説された。最後に、氏から「最終的な診断は歯科医師が行うが、歯科衛生士が読影力を身につけて歯科医師とコミュニケーションを取ることで、医院力の向上につなげることが重要」と参加者に熱いメッセージが送られた。
講演だけでなく、各部の解剖名称を実際に写真上でトレースしたり、所見を書き込んだりするなど、参加者一人ひとりが主体的に学べる工夫が終始施されていた。