2023年7月29日掲載
8020運動発起人のレジェンドらが再集結
第39回地域歯科保健研究会(夏ゼミ2023)開催

なかでも注目となった持ち寄り企画「厚木ワークショップ解散式」では、石井拓男氏(東歯大)、北原 稔氏(神奈川県)、矢澤正人氏(日本在宅ケアアライアンス)が、8020運動誕生の背景、本研究会が果たした役割を述べた。今でこそ、「80歳になっても自分の歯を20本以上保とう」という標語は広く定着し、8020達成者率は51.6%(令和4年歯科疾患実態調査結果より)にのぼるが、当時(1980年代)は、歯科医療といえば母子保健が中心で、「歯を残す」といった概念や成人の歯科健診(予防)に関しての議論はほとんどされていなかった。高齢化社会に対応すべく、議論が重ねられ8020運動の起源となったのが本研究会の「厚木ワークショップ」(1987年開催)である。
講演後には前述の3氏のほか、当時の厚木ワークショップ参加者らも登壇(大西宏昭氏、白田千代子氏、木内 緑氏、後藤真人氏、村居正雄氏、小泉信雄氏、鈴木恵三氏、新庄文明氏)。それぞれが当時のことを振り返り、今後の地域歯科保健を担う若手に熱いエールを送った。厚木ワークショップ参加のレジェンドら、すなわち8020運動立役者には、故・榊原悠紀田郎氏や、今回、会場に足を運ぶことのできなかった方もいる。だれもが彼らに尊敬の眼差しを向け、会場は高揚感に包まれた。