2024年2月10日掲載
象牙質知覚過敏について、黒江敏史氏が講演
(株)COCO DentMedical、オンラインセミナーを開催

「歯がしみる」と患者から訴えがあった際、象牙質知覚過敏と結び付けて考えられることが多いが、黒江氏はまずこの点について問題提起した。その理由として、そもそも歯髄はあらゆる刺激を痛みとして認識するものであり、「しみる」という症状には生活歯の正常な反応も含まれること、象牙質知覚過敏以外にも「しみる」という症状が起こる可能性があることなどを挙げた。そのうえで、「象牙質知覚過敏の診断は除外診断で行ったほうが適切な対応を選択しやすい」という見解について、文献を交えて示した。
また、象牙質知覚過敏が生じるメカニズムや好発部位、有病率などを整理したうえで、対応についても解説。除外診断の後、まずは病因を排除し、その後は非侵襲的な方法から順に取り組んでいくことが重要であると述べた。
その他、実際の症例や、力との関係に関する見解なども数多く共有され、注目を集めた。講演の合間には、石原氏や参加者からの質問も多く寄せられるなど、関心度の高さがうかがえた。