企業|2024年4月25日掲載

歯周基本治療における歯科衛生士の重要性について語られる

NDL(株)、mint-seminarを開催

NDL(株)、mint-seminarを開催

 さる4月21日(日)、広島県歯科医師会館ハーモニーホール(広島県)において、NDL株式会社(Nagatani Dental Laboratory、長谷ますみ代表取締役社長)主催のmint-seminarが「包括的歯科臨床におけるチームアプローチとは~歯科医師の視点、歯科衛生士の視点~」と題して行われた。会場には歯科医師、歯科衛生士などおよそ150名が集まった。

 発表者として、石田秀幸氏(広島県開業)と大坪保子氏、北垣内英子氏(ともに歯科衛生士、石田歯科矯正歯科クリニック)が登壇。午前は、まず石田氏が「包括的歯科臨床におけるチームアプローチとは? 歯科医師として歯科衛生士に期待すること」と題して、歯周治療のなかで歯科衛生士に果たしてほしい役割について語った。次に、歯科衛生士の視点として、北垣内氏は患者さんの噛める喜びを支えるためには患者さんの口腔内が語っていることを読み取る力が重要だとし、自身が担当した症例をもとにSRP、OHI、SPTで大切にしていることを述べた。

 その後、石田氏は、X線写真上では付着がなく保存が困難に見える歯でも、歯周基本治療のSRPで保存できるまでに至った症例を示し、技術のある歯科衛生士がいれば歯周基本治療だけでも歯周疾患を十分治療できる可能性を示した。

 午後は、大坪氏が歯科医師と歯科衛生士で連携した重度の歯周病症例を供覧した。その考察として、石田氏が歯科衛生士の歯周基本治療が功を奏したことによってみずからの治療計画を転換したことを語った。また、歯科衛生士にとって大切な要素である患者さんの変化への感性や、歯科衛生士がSPTで口腔内を良い状態に維持することによって、歯周組織が歯周治療終了時よりも回復する可能性について述べた。

 会の最後に行われた質疑応答では、プロービング時の感触や、歯周組織再生療法にふみ込むかどうかの基準といった質問が次々に挙がるなど、熱気に包まれた会となった。

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