学会|2024年9月9日掲載
「インプラント治療の未来:サイエンスとテクノロジーの融合」をテーマに
2024年ICOI日本支部総会・学術大会、福岡において盛大に開催
さる9月7日(土)、8日(日)の両日、九州大学医学部百年講堂(福岡県)において、2024年ICOI日本支部総会・学術大会(九州大学歯学部主幹、鮎川保則大会長)が、「インプラント治療の未来:サイエンスとテクノロジーの融合」をテーマに、約300名を集め盛大に開催された。
ICOI(International Congress of Oral Implantologists)は、本部の米国を中心に世界各国支部を置き、25,000名以上の会員で構成されている世界最大規模のインプラント学術団体である。ICOI日本支部(嶋田 淳理事長)は2017年に設立され、日本における良質なインプラント治療の普及と教育活動を行っている。また、ICOIの学会誌「International Journal of Oral Implantology(IJOI)」は2023年時点でImpact Factor[3.1]と発表されており、歯科・医科領域において高い評価がなされている。
大会初日は特別講演で木村英隆氏(福岡県開業)が「インプラント治療のための骨造成の概念と手技」、シンポジウム1「インプラント治療における審議を追求する」で二宮佑介氏(東京都開業)が「審美領域において硬組織及び軟組織に問題を抱える複雑な症例への対応」、築山鉄平氏(福岡県開業)が「歯周組織喪失に伴う審美領域の治療戦略-最適解はなにか?」、脇 智典氏(東京都開業)が「複数歯欠損における前歯部インプラント治療の診断と臨床」、教育講演で下野正基氏(東歯大)が「インプラント臨床に関わる治癒の病理」、依頼講演(1)で松成淳一氏(東京都開業)が「全ての症例にX-Guideを」と題し、それぞれが講演した。
大会2日目第1会場では、アジアセッションでDr. Benjamin F. Racela(Oneplant〔WARANTEC〕Philippines Academy)が「Artificial Intelligence in Periodontology and Implantology:“Bridging Science, Technology, and Clinical Practice”」、 Dr. Hyung Gu Im(Yonsei University College of Dentistry)が「Efficient implant surgery for long lasting implant prostheses」、海外招聘講演でProf. Jung-Bo Huh(Pusan National University)が「Various treatment options of Implant combined removable partial denture based on the role of implants」、シンポジウム2「歯牙移植・再植のScience & Art」で泉 英之氏(滋賀県開業)が「2024年のいま、なぜ自家歯牙移植なのか」、斎田寛之氏(埼玉県開業)が「自家歯牙移植による歯周組織の再生」、月星太介氏(愛知県勤務)が「自家歯牙移植の基礎と応用について」、平井友成氏(福岡県開業)「意図的再植の臨床」と題して講演が行われ、学術的な解釈と日々の実臨床での現実的な回答が各演者から語られ、最後のディスカッションは大いに盛り上がった。
なお、2日目は第2会場でも依頼講演およびシンポジウム3「インプラントの偶発症を再考する」が行われた。
次回は、2025年11月8日(土)、9日(日)に東京都内にて「ICOI JAPAN INTERNATIONAL CONGRESS(岩城正明大会長)」が開催される予定である。