社会|2024年9月19日掲載
外部講師に猪原 健氏を招聘
S.O.N.Y-MED(福岡高齢者医療研究会)、Webセミナーを開催
さる9月17日(火)、S.O.N.Y-MED(福岡高齢者医療研究会、中尾 祐会長)によるWebセミナーが開催され、歯科医療関係者を中心に40名以上が参加した。
今回は外部講師として招聘された猪原 健氏(広島県開業)による講演「歯科として本気で関わる地域医療」が行われた。
冒頭、猪原氏は自院名の「猪原[食べる]総合歯科医療クリニック」に冠している「食べる」にフォーカスした歯科医院として、それぞれの世代に応じた食支援の対応や病院との連携、訪問診療の歴史など、現在に至るまでの取り組みを紹介した。その中で、要介護高齢者の歯科治療の必要性をはじめ、入院患者・家族を取り巻く在宅や介護の課題など多くの資料を供覧するとともに、地域包括ケアを支える歯科医療機関のあり方についてわかりやすく解説した。
また、口腔の健康と全身の健康の関係についても言及。口腔内の細菌が引き起こす誤嚥性肺炎や顎骨壊死、脳卒中、感染性心内膜炎などの発症予防や再発防止のためには、定期的なメインテナンスが大切であるとし、自院で実行している予防プログラムも紹介した。
その他には、医療的ケア児とその家族を取り巻く課題などの支援のために、医療的ケア児・家族同士や支援者などが一堂に会し、楽しく情報交換できる場として猪原氏が実行委員長を務める大道芸フェスティバルなど、医療の先の街づくりとしての地域での社会貢献活動の取り組みも紹介された。
講演後の質疑応答では、医療連携のあり方や地域における歯科の果たすべき役割など、参加者からの質問が多数寄せられ、盛会となった。